ある老婆と、彼女の孫娘のお話
たんぜべ なた。
第1話 立夏
萌黄色が眩しく、草木も
そんな生命に満ち溢れた季節の名前が立夏…私のお気に入りの名前。
そして、パーソナルカラーは
見劣りする黄色、日の沈んだ後のヒマワリの花、降り注ぐ
でも、この色を決めたのは私の祖母。
目の前で、ベッドに横たわり静かに私を見つめる女性。
「おばあちゃん、良いもの持ってきたよ。」
そう言って、私は
窓から差し込む光を透過して、黄金色に輝く
「まあまあ、綺麗なヒマワリだね。
黄色く輝いて、とっても綺麗。」
おばあちゃんは感極まったのか、大粒の涙を零しながら微笑んでいる。
「そうだよ、ヒマワリが沢山咲いているのよ。」
思わず、祖母と話しを合わせてしまった。
外は立冬。
ここは季節を忘れた病室の一区画。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます