学生転移〜転移先は田舎でした〜
カンタ
第1話 転生?いや…転移です。 (領内動乱編1)
俺は、角谷幸(かどやこう)特徴のないごく普通の大学生だ。
強いて挙げるなら、どんな状況でもポジティブでいられることだ。
この日、俺は高校からの友人と大学の入学式に参加した。
友人の名は福波智樹と言う。
俺と智樹は大学の入学式の規模の大きさに圧倒されてながら式を過ごした。
そして式は終わり、俺は智樹と別れ家に帰っていた。
その途中、俺は駅近くのコンビニでトイレを借り、出てきた所に中型のトラックがコンビニに突っ込んできた。
俺はトラックと商品棚に挟まれて意識を失った。
次に目を覚ますとそこは病室だった。
家族が心配そうに俺を見ている。
母達は担当医に無理を言って面会時間を伸ばしてもらったそうだ。
そして、俺の意識が回復したことで家族は病室から出されてしまった。
暫くして担当医と看護師も病室を出てしまった。
それから3ヶ月が経過した。
この3ヶ月の間に色々なことを智樹に頼んでおいた。
この日、何故か俺の心はとてもワクワクしていた。
俺の謎の高揚感は、早速回収されることになる…。
俺の周りは青白い光に包まれた。
俺が入院している病院は病室が個室になっていた、これが幸いだった。
なぜなら、他人を巻き込むことにならなかったからだ。
俺は気づくと全く見覚えがない装飾が施された大広間の様な場所にいた。
「俺は、死んだのか?」
俺が小さく呟いた疑問にメイドと思われる女性が答えた。
「貴方様は死んではいません。私達の雇い主、ジャック・カグツチ様がここ、ヒューリア王国・ジャック領に貴方様を召喚されたのです。」
(そうか、俺の朝からの高揚感の理由はこれだったのか…)
「グレイア、説明ご苦労。仕事に戻れ。」
グレイアと呼ばれたメイドはそそくさと大広間から退室した。
では改めて名乗るとしよう、私が現・ジャック領領主:ジャック・カグツチである。貴殿の名を教えてくれ。」
「俺は角谷幸(かどやこう)。宜しくお願いします、領主様。」
「そうか、幸殿というのか。貴殿に頼みがある。」
「何でしょうか?」
「貴殿にこの土地の領主を引き受けてもらえないだろうか。」
「えっ⁈何を言っているんですか!ご子息等は…?」
「居るには居るのだが…かなりの問題児なのだ…流石に今の状態ではとても引き継がせる訳にはいかないのでな最終手段として貴殿をここに召喚したというわけだ。」
「そうでしたか…成程、理解しました」
「そんなにあっさりと…凄まじいまでの適応力だな。では、引き受けてもらえるのだな?」
「それとこれとはまた話が変わって来ます。引き受けるかどうかは顔を合わせてから判断します。因みに元の世界に帰る方法はありますか?」
「あるが、最低でも5年かかる。でなくては、貴殿が元々いた世界に帰れると保証できないのでな。」
「そうですか、では取り敢えずご子息に会わせて下さい。」
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