(三)

 翌日、引越のための梱包作業が本格的に始まった。

 松阪と有井は寝室の荷造りを担当することになった。そこにはセミダブルサイズのベッドが二台にタンス、鏡台などが置かれていた。またこの部屋には横に長いウォークインクローゼットがあった。有井はこの中の荷物を担当することになった。

 中身は衣類ばかりであろう。それなら、ある程度折りたたまれたり箱に入ったり、またクリーニング仕上げのビニールが被されたままの衣類などもあるはずで、時間をかけずとも、荷造りはどんどん進められると松阪も有井も考えた。難易度の高い仕事じゃない。ならバイトの有井でも十分こなせる、と。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る