事の始まり

　2024年✕月✕日突如、東京都渋谷のスクランブル交差点の真上に、仏像が地上358mに出現した。仏像は宙に浮いたまま、35時間38分52秒間、静止した後、東京、東京郊外を一瞬にして火の海にした。

被害総額　28兆2739億1872万9368円。

死者数　　3418万5781人

　そしてその日から、日本の東京から政令指定都市へとこの悲劇は広がり、北京、上海、モスクワ、パリ、ロンドン、ニューヨークなどと世界各国の主要都市、人口100万人以上の都市へも次々とその土地にまつわる神々の像が現れ、地球全体を地獄へと化した。

　世界各国にわたり、現れる仏教を中心とした神々の像（イスラム教は像が存在しないため、イスラム圏では黒いただの箱だったが）は宙に浮いて出現したとなると、必ず358秒経った瞬間に出現した場所周辺に厄災をもたらす。世界に人々は自分の信じている神の像が災厄をもたらしたため、

「神の怒りだ」

　などと考える人も多く、自ら命を絶つ人も多くいた。その所為で世界人口は一気に減り、現在の世界人口は約4％の3億人までに減った。

　その10年後の今でもその神々の像はその場に居続けその近くへと近づく人間を同じように光に包み、塵へと化していった。

　ある人がその像へ近づき、

「あれは覚醒者だ」

と言いそして同じように死んでいった。

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