その旅人は数多の世界を渡り歩く

のこじ

第1話

突然だけど、旅って良いよね。

旅行だって旅だし、ちょっとした散歩だって自分がそうだと思えば旅になるんだから。


まあ、今は”地球”の世界にある家でゴロゴロしてて、旅はしていないけど。


なぜそんな事を考えたかと言うと、そろそろ家でゴロゴロするのに飽きたからね。

なんせもう10年ぐらい家に引きこもってるし。

不老だから年は取らないけど。


え?私の年齢?

乙女に年齢は聞くもんじゃないよ!


…138億歳ぐらい?


正確な年齢は覚えてないや。


まあ、この宇宙が発生する前には生まれていたと思うよ。



よしっ!

久々に別世界に行くかっ!


ゴンッ!となる音とともに私の足から痛みが伝わってきた。


「いっっっっっっっっっっったっ!」


即ち、タンスの角に足の小指をぶつけた。


「って!落ちそう!」


タンスの上に置いていた今にも落ちそうなたくさんの珠を文字通り


「…ふぅ」


元の場所に戻さなきゃ。


「あれ?」


こんな珠なんてあったっけ?


目の前には虹に輝くピンポン玉ぐらいの珠がある。


うーん。とりあえず【解析】してみようかな?


===

【虹界珠】

世界”虹界”へと行くための鍵。

===


なるほどね。

つまりは新しい世界に行くための鍵というわけね…。


これは旅にいけという天啓がきたんじゃないの?

私は天よりも上の存在だけど。


私はたくさんの世界を渡ることが出来るけど、他の世界の”モノ”を見たり、手に入れたりしないと、”別の世界”へと渡らないっていう自己ルールを決めてるから。


そうでもしないと、飽きちゃうからね。


よし、まずは世界”虹界”に行ってみようかな。

場所は知っているから、そこまで繋ぐ門を創造っと。


「いでよ!”虹界”までの門!」


すると私の前に、部屋のドアぐらいの大きさの門が現れる。

見た目はど●でもドア。


「と、いうわけで、レッツゴー!」


❖ ❖ ❖ ❖ ❖


「到着っ!」


その間、0,5秒!

早いっ!


取り敢えず、初めての世界だし、いつもの縛りルールをつけようかな。


「『私が私に禁ずる。この世界を出るまで、【この世界の知識】のズルは禁止。もし破ったら、一年間おやつ抜き』っと」


まあ、破っても大した事のない縛りだし、何か非常事態があれば破るけど。



よしっ!そろそろ出発するか。


今の時刻は…正確には分からないけど正午ぐらい?

太陽は1つ。ヨシ!


取り敢えず周りを見渡してみる。

うーん大草原。


ちょっと移動してみようかな。


少し歩くと、遠くに街の影らしきものが見えてきた。


「あれは…?街かな?」


街発見!

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