依然として、、
概念さん
独白
私はこの世界を生きる人間だ。
飯を食い、動き回って、寝る。
美味しいものを食べて、ゲームを楽しんで、風呂に浸かる。
好きな本を読んで、好きな音楽を聴いて、好きな映画を見る。
そういう人間だ。
私は日々起こる様々な活動によって、捉えようのない生を実感する。
人間としてそれは普通と言える範疇だろう。しかし、それは私の心にある一つの感情を痛烈に蘇らせる。
死の恐怖だ。
私は死ぬことがたまらなく怖く感じるのだ。そして、その感情が最も感じられるとき、それが生を感じる瞬間だ。
この感情はまるで呪いのように私の心を強く締め付け、空虚の世界に私を誘うのである。
人々は私を平凡な人間であると考えるだろう。そう、そうなのだ。
私は平凡な人間だ、この世界に生きる幾千万の生物、その人間、その一人。そして、その死は平凡なのである。
その変えようのない事実が、私をこの暗闇の底に落とし込める。
私は死が怖い。
今見ていること、動いていること、感じていること、思っていること、そのすべてがこの死と表された概念によって、塵のように霧散してしまう。
それを私は耐えられない。
読者よ、今一度想像してほしい。
あなたは死ぬ、その後はどうなる?
あなたという人格、意識、存在は消え失せ、残るは無のみ。あるいは永遠とも呼べる黒い意識の中で、あなたは漂い続けるかもしれない。
わからないのだ、死という概念がなされた後の我々の行方は。
多くの人々はこの根源的な恐怖から逃れるために、後々避けられないこの死という概念について深く考えることを放棄した。
私もそうだった。未来に必ず訪れるこの最大の恐怖から目を背け、ただひたすらに今という生を続けていた。ただあるとき、私はふとその忘れていた感情を思い出してしまったのだ。何の出来後もない、本当にただのあるときに突然だ。
その時からだ。その感情は現在に至るまで、私の心をずっと蝕み続けている。
それは、多くの感情を支配することもあれば、心の片隅にただひっそりと佇んでいるだけのときもある。だが、確かにそこにいる。
私がこの文章を書いている今この瞬間も、ずっと。
私は、私の内から湧き上がるこの黒い感情を共有したい訳ではない。
私の稚拙な文章では、このあまりにも強烈すぎる闇を表現することなど到底不可能である。
私はただ、
依然として、、 概念さん @gainensan
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