夜に化け物退治やってたら、昼でもだんだん変わっていく話

*-*apple

第1話


「予約していた本をとりにきました。」

「はい。」

司書教員の佐々木先生から本を受け取る。

「あとついでに本の返却も」

「もう読み終わったんだね。どうだったかい?」

「この前おすすめしてもらった本の方が自分にはあっていました。」

「そうか。正直だね。」

高校に入学してからもう2学期。友達は1人。だがその1人はクラスの中心人物で、

「よろしく!」「テストどうだった?」「その本面白い(好きなの?)」

と稀に喋りかけてくるだけで、友達とは言えない。

明日は友達を、今月までには、1学期には、、、

だが話しかけることはできなかった。佐藤先生には、よく図書室に行くため認識されているが、それ以外の人にとっては、いてもいなくても同じのようなものに思っている事だろう。

家に帰っても

「友達はできた?」「彼女できた?」、、、

などと妹に言われている。

母親、父親は成績が悪くなければ何も言わない。

言ったとしても、「次頑張ろうな」ということぐらい。

こんな俺の生活を俺は変えたい。でも変えることはできない。

いっそ異世界にでも行ってみたい。

そう思っているいる間に眠りについた。

目を開ける。

暗いな。そう思って時間を確認する。12時。

もう一度寝よう。そしてベットに戻る。

すると「ズンズン」

明らかに何かの音が聞こえた。何の音だ。

その音はだんだん大きくなる。まさか家の中に。

絶対に開けてはならない。そう俺の心が言っている。

でも俺の興味が勝ってしまう、

その部屋の扉を開ける。

そして閉じて、外に出ようと玄関に向かう。

俺の心が正解だった。

なんだあいつ。なんだあの化け物。

頬をつねる。

紫色をしたゾウのような奴がいた。

「ズンズンズンズン」

早くなる。見られたんだ。やばい、、

見えないけどもう近い。あっ。

つまづいた。振り向くとそいつはもう近くまでやってきていた。

終わりだ。

「スパ!!」

瞑っていた目を開く。

黒い煙があがっている。

先ほどいたゾウのような化け物はいない。

その代わりに狐の仮面を被った人がいた。

「えっ!起きてる!!!?」

「どういう事!?」

脳が整理できずに気を失った。

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