第7話 やっぱりねおばさんへのインタビュー記録

 どんな出来事に対しても知っていた雰囲気を出すのがうまい、やっぱりねおばさんへのインタビュー記録をここに記します。


 コロナウイルスの蔓延について、どう思いますか?


「元々はSARSなのよね? あたし、それに感染したことあるんだけど、なんだか突然変異しそうだな〜って感じたの。そしたらやっぱりこうなって。ほらね、って感じ〜」


 大手企業の相次ぐ脱税に対しては?


「時間の問題だったわよね。あたしだったらもうちょっと上手くやるのにな〜、って思うことばっかりだったから」


 脱税をしたことがあると?


「ないわよ。あたしはそんなに暇じゃないの!」


 ヴェスビオ火山が噴火しましたが


「地熱とか地球内部の振動を感知できる者からしたら、危険信号は前から出てたのよね」


 どうして言わなかった?


「そんなの言ったところでただのやばいおばさんになるだけじゃない。感じない人間には何言ってもしょうがないのよ」


 国内でAIロボによる暗殺事件が発生しましたが


「なるべくしてなった。この一言に尽きるわよね。技術は必ず悪用される。その上技術すら自我を持ってるんだもの。当然よね」


 ユリウス・カエサルが部下のブルータスに暗殺されましたが


「前からそういう動きがあったからね。そっちの陣営に対してやめさせるよう、私なりにできる限りの苦心してたんだけどね。だめだった」


 やっぱりねおばさんは時空を越える。

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