第6話 対決! 身内贔屓の教授!

 教授、今日は大切なお話があって来ました。


「一体何の用だ。この忙しい時に」


 教授は、身内を贔屓することで有名な方です。それは教授のゼミに参加して約半年、私も感じています。

 

「それがどうした。贔屓して何が悪い?」


 今日は良い悪いの話ではなく、その贔屓の対象についてお聞きしたいのです。


「なんだ」


 あなたは、贔屓する基準を一体どのように決めているのですか?


「親族と、友人とそれらの親族、あとはお気に入りの子たちだ」


 その親族というのは、一体どこまでを指すのですか?


「血の繋がりがある人になるだろうな」


 それは、どこまでの先祖の血族を指しているのですか?


「法律通りでいけば、高祖父母の祖父母になる」


 今は法律の話をしてるんじゃない! あなた自身の話をしてるんだ!


「私自身もそう決めている」


 では、高祖父母の祖父母と、高祖父母の高祖父母、一体何が違うというのですか?


「違いはあまりない」


 ならば、そのまま階段を上がるように先祖を遡っていってください。そうすれば、地球上のあらゆる生物の先祖も、あなたの言う親族になりはしませんか?


「まあ、そうなるな」


 だったら、私を含め、地球上の全生物を贔屓してください!


「それはできない」


 どうしてですか!


「面倒臭いからだ。それに、お前は宇宙人だ。どっちにせよ贔屓はできない」


 バンッ!


 こちら、RX4455。説得に失敗したため、ターゲットを射殺しました。

 



 

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