平穏に生きようとしてたらいつの間にか軍神と呼ばれてました
猫カイト
自称一般人転生する
「この赤子には天運がある。」
私は町人として生まれ町人として終わる筈だった。
勇者や戦士などとは相容れない平穏な生活が夢だったのに。
「我らには軍神の知恵がある進め!!」
「「「おぉー」」」
いつの間にか戦場に送られ軍神ともてはやされていました。
やっぱり運って糞だわ。
後世の同じ考えを持つ人の為にここに注意を記す。
No.1『ちゃんと調べろ』
まず私は少し頭がいいだけの村人の子供だった。
転生はしているが時代が大きく違い知識はそこまで役立たない物だった。
例えば車の運転を知っていたとしても車が無ければその知識は意味がない。
それと同じで現代の知識もほとんど役にはたたない。
この時代の主な産業は農業と鉄業ぐらいだ。
私の前世は農家でもなく鍛冶士でもない。
だから何の役にもたたないはずだった。
「このままじゃ税金も払えない!!」
「しょうがないだろ!不作何だから!」
親たちが不作により作物があまり売れず金がないと悩んでいた。
いくら物が売れずとも国は変わらず税を徴収する。
仕方のないことだが酷いことだった。
金が無ければ村人達は稲も変えず農業も出来ずと悪循環に陥ると言うのに。
流石に餓死は嫌だったので俺はこう言った。
「農業が不毛なら魚を町に持っていき売ろう」
皆が俺の提案を聞き、大笑いする。
魚は足が早く村で食べるのにはいいが町にまで持っていけば腐っており売れないと言う。
生魚なら確かにそうだ。
そこで俺は干し魚にすることにした。
大人達は馬鹿にした様子で見ているだけだった。
俺はそんな大人達に目もくれず魚を干していった。
そして夜は家の中に入れの繰り返し。
最初は皆おかしなことをすると怖がっていたが、
その姿を見かねた子供達は手伝ってくれた。
数日経ち、ちゃんと食べれるか味見をしてみたらちゃんと美味しかった。
それを皆に振る舞ったら旨いと言ってくれた。
それを俺は町に持っていき売り始めた。
だが皆子供だからか買ってくれず、俺は食材が無駄になるので最終手段に出た。
持ってきていたお金を渡し買って貰う。
そうサクラである。
集団心理の応用で少しズルい気がしたがこの時代でも似たような事をしていただろうし、何より頑張って作った干し魚が全部無駄になるのは嫌だった。
サクラの効果もあり初日は数人に売れた。
明日もこの調子で雇わなくちゃ行けないなら赤字だなーと思いながら床についた。
だが次の日。
「うまいって評判らしいね!私にもそれ売ってくれ」
といった人が多く来た。
どうやら昨日の人の口コミらしい。
見た目は怖いが旨いと。
その時俺は気づいた。
え?
もしかしてこの時代干し魚ない?
嫌々、江戸時代だよね!?
これが第一の失敗。
そして平穏の終わりの始まり
俺は過去に転生したものだと思っていたがどうやら異世界だったらしい。
God damn!!
神様もっと分かりやすい世界に送れや!!
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