幼馴染に告白するために色々頑張ったらまさかの…あなた誰ですか状態に陥りましたけど?
猫の集会
目指せ‼︎高身長‼︎
オレの名前は、
中学三年生?いや、高校一年生?
とにかく、さっき中学を卒業したばっかり。
その卒業式後…
グラントにて…
幼馴染の
最近は、幼馴染とはいえお互いなんか…男と女ってやつを意識し始めていて、あんまり話したり一緒にいることがなかったんだけど…
それが久しぶりに話しかけられたと思ったらこれだよ…。
まぁ、確かにオレは身長低いけどさ…
それをオレの友達がバッチリ写真におさめていて、オレに送信してくださいましてね…ありがたいのかバカにされているのか…。
…
で‼︎
で、ですよ‼︎
オレはもう…決めた‼︎
イメチェンしてやるってね‼︎
この春休み中にオレは身長を伸ばして筋肉もつけて、眼鏡からコンタクトに変えます‼︎
みてろよ、舞香め‼︎
ビーックリさせてやろうじゃありませんかっ‼︎
てなわけで、始まりましたっ‼︎
家に帰りまず脱‼︎お菓子‼︎
今までは、帰ってすぐにお菓子を漁り服を着替えるよりもお菓子だった。
まずは…とにかく目についたお菓子は、からだに吸引を封印。
ヨオヨオ、キュウインフウインって…ラップを踊っているわけじゃない。
まぁ、ほんとにこの一か月未満でオレが大変身を遂げられるのかどうかわからないから少し精神不安定なことをお許しください…。
そんな不安定なオレは、お菓子ではなく‼︎ガッツリささみ丼にお野菜を添えてお食事した。
両親は、卒業のお祝いに美味しいもの食べに行ってもいいのよ?遠慮しないで?と言ってくれたのだが……ここは、心を鬼にして我慢した。
心に赤鬼、青鬼、黒鬼…ク、黒鬼ってなんかかっけーと思い、心にたくさんの黒鬼を詰め込んだ。
まぁ、どうやって詰め込むんだよ…ってなりますよね…?
挫けそうになったら黒鬼の顔を思い出す。
それだけです。
てかさ、赤鬼とか青鬼とか鬼ってカラフルだな…
レインボー鬼とかいるのかな?
ピンク鬼とか…パープル鬼…とかなんならハチワレちゃんみたいな色分けされてる鬼とかさ、靴下履いてるみたいに手足だけ白いとか…いたり?
なんか鬼が可愛いらしい生き物に思えてきてしまった。
…
昼ご飯を食べたら今までは、部屋にお菓子とジュースを持ち込んでエンドレスパーティータイムでしたが、もうそちらも封印‼︎
なら何するのかって?
ジョギング一択‼︎
お外大嫌い人間がいきなりジョギングをしようとしているのだから、当然母親はビックリしていました。
そしてオレの心臓もビックリしておりました。
だから、はじめはそんなにとばさないよ。安心したまえ、心臓よ。
心臓と一体化になって風を感じる心地よさ。
あぁ、今までは鳥って外で寒くてかわいそって思ってたけど…実は鳥の方こそオレを見て、空飛べないし…あんな狭いところでかわいそって思ってたのかもしれないなぁ。
ふと、遠くで大空を飛び回りながらピピューと鳴きながら飛ぶ鳥を見上げて羨ましく思った。
空をとぶって気持ちよさそうだなぁ。
風をきりながらそんなことを考えて走っていたら、いつのまにかいい感じに汗もじわじわしてきて、からだもあったまってきた。
颯爽と走り、自然に溶け込んだオレ…
今まで部屋でゲームばかりしていた自分がもったいなかったなと少し反省した。
走り終えたら風呂に入り夕飯を食べたら…いつもは、日を跨いでゲームだったのだが…でもいい感じにからだが布団に入りたいとごねたので布団に滑り込んだ。
そしてあっという間に夢の中へと入ったのでありました。
朝までぐっすりコースだった。
いつもはダラダラとゲームしながら夜食になんか、ぶっしょくしていたのに…まさかあんなにぐっすり眠れるなんて!
このまま毎日運動して早く寝れば高身長も夢じゃないっ‼︎
でさ、なんか…なんかさ?
なんか肌の調子がとてもいい‼︎
そして今まで、茹で野菜なんてどんなつもりで食卓に並んでるんだよ⁉︎って思ってたけど…なんかめっちゃ美味しい‼︎
こ、これが自然の味なんっすね‼︎って軽く感動してしまった。
とにかくこの春休みは、とても有意義な使い方ができていると思う。
そして、ただ自分のからだにいいことをしているだけなのに、なんか…なんかとってもいいことをしているよな清々しい気分にまでなってきている。
オレっていいこなんじゃね⁈と。
まぁ…今までが不摂生だったから…ね。
自分を褒め称えてあげようじゃありませんか‼︎
そんないい子ちゃんなオレは、一週間すると母親に嬉しいお言葉をいただいた。
「蒼一、背伸びたんじゃない?」
と。
マジか‼︎
自分じゃわかんないんだよね。
まぁ、なんか母さんが縮んだように思ったけど…
オレが伸びてたんか⁇
マジか⁇
くくくくっと脳みそまで喜んでいる気がした。
はぁ、いいことしかねーっす‼︎
いいことだらけの詰め放題‼︎
意味わかんねーけど、とにかく健康に良さそうなことを色々やってみた。
軽い‼︎
だるさすら吹っ飛んだ‼︎
もう…なんだろ…
今までほんともったいないことしてたよね…まったく。
オレはこのまま大進化を遂げられるのだろうか?
そして舞香の反応は、どうなのだろう⁇
オレは舞香よりも背が低いのだけれど、実は…舞香に昔から恋心を抱いていた。
なので正直…卒業式後の出来事は、ショックだった。
きっと舞香よりも背が高くなれば、舞香だってオレを意識し始めてくれるに違いない。
…たぶん。
だから、舞香よりも身長が高くなったら告白をするつもりだ。
そのためにも、せっせと身長伸ばさないと‼︎
続く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます