第6話 『おべんとう』 その2
『これは、空の上ですか。』
『はい〰️〰️。まさしく。大空れす。もう、巡航速度になりますな。』
すると、確かにアナウンスが、入ったのです。
『みなさま。当列車は、天国入口に向け、巡航体勢になりました。もちろん、天国の中には入れませんが、天国門前町駅に停車します。おみやげ物やさんなど、たくさんあります。てんごくまんじゅう。てんごくうどん、てんごくキャンディ。てんごくそば。てんごくキーホルダー、さらには、てんごくマーチのCDなども、あります。マーチは、あの、ベートーヴェンさま作曲の新作ですよ。でも、その前に、おべんとうをお配りします。』
『おー。これが、楽しみなんですなあ。』
探偵さんが小躍りしたのです。
『そんなに、美味しいのですか?』
『そりゃ、あなた。使っている食材が並ではありません。本場のキャビア、かたつむり、ソーセージ、パスタ、翼竜、恐竜………。ま、食べてみてくらさい。』
『はあ。』
すると、白い帽子を被った、かなり背の高いロボットさんが現れました。
背中には、たくさんのおべんとうを背負っているのです。
長い腕が、背中に伸びて、おべんとうを丁寧に持ち上げて、お客さんの前のテーブルに、並べて行きました。
『配膳サービスロボット、《ハイ・ゼンくん》、れす。』
『そのままですか。』
『はい。分かりやすいでしょう。』
ハイゼンくんは、まもなくぼくたちのところにもやってきました。
『おまちー。おべんとうですよー。』
『きましたな。今日のメニューは、なに?』
『高級ウルトラサンドイッチ定食っす。中身がたいへんです。ひとつひとつに、世界の食材が詰まっていますのですよ、これが。』
『ほう‼️』
たしかに、見れば、大きな箱に、中身がぎっちりと、詰まっていました。
『サンドイッチですね。』
『むむ。なかなか。』
ぼくは、ひとつ、摘まんでみました。
『こ、これは、うなぎですかあ。ほぼ、絶滅したとか?』
『うむ。こちらは、プテラノドンのももにくですな。』
『え?』
『美味ですよ。日本の不思議が島の森にしかいませんから。普段は、島自体が、見えないのです。特別な方法の秘伝の狩をするらしい。まさに、幻の食材。』
『はあ〰️〰️〰️〰️。』
だんだん、分からなくなりますが、まあ、夢だから。
しかし、食べはじめてすぐでした。
『空襲警報。空襲警報。』
と、いう、アナウンスが響き渡りました。
『きたかあ!』
『え? なにが?』
『来るんですよ。宇宙人れす。あれ! あれ!』
空の彼方からは、沢山の日に輝く物体が現れました。
でも、もう、あっという間に、目の前に、巨大な宇宙軍艦が、沢山並んでいるのです。
そこからは、しゅぱ!、しゅぱ!
と、真っ白な、光線砲らしきが発射されます。
汽車は、うねうねと、回避行動を取りました。
『わ、わ、わ、わ、』
おべんとうが、もう、飛びそうです。
『ここで、来るかあ。一番の楽しみを襲うなんて、許しがたし。』
探偵さんが、立ち上がりました。
『あなた! 反撃だあ😃』
🧍♀️✨
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