王子
それにしてもライモンド様、普段と話し方全然違ってたような…
「どうかしたか?」
「あっ、いえ。その…随分普段と話し方違うなって」
「そうか。ああいう話し方してるの見たことなかったか。まあ、第2王子の侍従長として話してたし、普段通りってわけにもいかないからな」
「なるほど」
それもそうか。
「そうだ、カイン王子がお前に会いたがっていたぞ」
カイン王子といえば第4王子だ。
「もしかして魔法が好き…なんですか?」
「ああ、魔法は好きみたいだな。ウィルほどではないが。まあ、魔法が見たいからっていうより、10歳で強い魔物を倒したお前に興味があるんだろうな」
「そうなんですね」
(あっ、そういえば毎年王宮で開かれている式典の記事を見たことがあるけど第3王子のリーンハルト王子だけ写っていなかったような…)
「あの、リーンハルト王子のことだけ聞いたことないんですけど」
「ああー……」
ライモンドが珍しく口籠る。
(もしかして聞いたらいけないことだったかな)
「ウィルがレオンになら話していいって言ってたから話すが、実はな……王宮を出て行ったんだ」
「ええっ‼︎」
「手紙も残されてたし、公の捜索はできなくて、途中で切り上げられたんだ」
「そうだったんですね…」
「基本的に仲が良い王家なんだが、リーンハルト王子とはよく喧嘩になっててな。それが原因かもって話だ。まあ、この話はここだけの秘密にしといてくれ」
そう言うとライモンドは部屋に戻っていった。
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