第13話

推薦受験に落ちた

時が経つのは早いものだ、推薦の時期だった。

推薦が落ちてしまったからには一般でどこかの公立高校を受けないといけなくなった。

いわゆる「再出願」ってやつだ

その再出願では推薦で受けた学校と違う高校も受けることが出来る。

同じ高校を受けるか、今のレベルから少し下げて合格率が高い高校を受けるか、ずっと迷っていた。

正直どっちでも良かった、どっちに行っても公立なら青春という青春が送れそうだから。

好きな部活に入って、習い事をして、制服がスラックスでネクタイつけて登校している自分が想像出来ていたから。

僕の場合は公立に合格出来たら人生勝ち組って思っていた。

僕が受けた私立高校はスラックスがない、さらには地下鉄で通うことになるから朝の通勤ラッシュとまるかぶりだ。そんなの、耐えられるはずがない。想像しただけで吐きそうだ。

4月の僕はどんな格好でどこの学校に行ってるんだろう。スラックスを履いてネクタイをつけてバスで通学することが出来ているのだろうか。

もう考えたくもない。

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