第8話 第六感が、彼女に告げる。

 本編第3話 「6月 第六感が告げるミヤコダさん」


 https://kakuyomu.jp/my/works/16816700428006723904/episodes/16816700428090677959


 ネタにした映画タイトル

「シックス・センス」(1999)


 こんちは。うびぞおです。

 第8話は、本編でネタにした映画のことです。


 本編の第3話も有名な、ホラー映画です。これも本当によくできたホラー映画です。

 霊が見える超能力を持った、いじめられっ子のコールくんは、悲惨な死に方をした霊たちにのべつまくなしにおびやかされ、同級生にいじめられながら通う学校では問題児扱いされ、そんな自分が母親を困らせてることに苦しむ超かわいそうな小学生。しかも、幽霊さんたちときたら、どっきりびっくりタイミングで出て来るだけでなく、後頭部潰れてたり、いきなりゲロ吐いたりのオマケまで付けてくる。そして、幽霊に怯えて、自分の安全圏である部屋の中のお手製テントに逃げ込んで、目をうるうるさせてブルブル怯えるコールくん。もうね、途中までこの子が不憫で不憫で。

 でも、そんなコールくんが、ただ怯えるだけで終わらず、苦しんできた自分の能力を受け入れて、その使い方を知っていき、最後にお母さんに霊が見えることをやっと告白して、母子がようやく互いの間の壁を乗り越えて理解し合えるというラストが好きです。立派に怖いホラー映画なのに、その枠を超えて子供の成長譚として感動にもっていくことに成功している。

 つまり、ホラー映画、だとうびぞおは思ってます。

 なお、ホラー映画に別テイストを混ぜて、ただのホラー映画と一線を画す。というと格好いい感じがするんですが、話がとっちらかったり怖くなくなったりして、いまひとつなホラー映画になることもあります。「シックスセンス」はその匙加減が絶妙に良かったということなのでしょうか。


 ところで、そんな彼をカウンセラーとして助けてくれるのが、ブルース・ウィルス演じる、夫婦関係に悩む精神科医のおっさん。主人公は子供の方だとずっと確信してたら、実は、主人公はこのおっさんの方でした(ついさっき調べてて、主人公は子供だと間違えて記憶していたことを知った)。この映画のキモは、最後の最後にこのおっさんの正体が明らかになるところなんですが、うびぞおは、しっかり騙されて、おっさんの正体が分かりませんでした。してやられた、と思いました。後で見直してみて、自分の見落としを確認したくらいです。

 つまり、ホラー映画ということになります。

 これも、「リング」と同じように、記憶を消して、もう1回、心から怖がりたいし騙されたいと願ってしまう映画です。


 とまあ、実に、「シックスセンス」というのは、ホラー映画なわけです。


 この悩める少年コールを11歳で演じ切った、下がり眉のしょんぼり顔の名子役、ハーレイ・ジョエル・オスメントくんの演技が本当に凄いです。この作品でアカデミー賞助演男優賞にもノミネートされてます。それと子育てに悩むお母さん役がトニ・コレットさん。この方、どんな映画でどんな役をやっても存在感あって上手いです。この二人の演技でなかったら「シックスセンス」はこんなに面白い映画ではなかったと思います。


 監督は、M・ナイト・シャマランさんです。ちなみに、うびぞおは、長い間、シャラマンだと勘違いしていて、何の根拠もなくMはマイケルのことだと思っていました。シャマラン監督は、この「シックス・センス」で大ブレイクして、以来、面白い映画や面白くない映画を撮られてます。監督自身が自作映画に出演しちゃうことでも有名なんですが、監督がちょっとだけ出ている映画は割と面白くて、出番が多い映画はえてして面白くないです(まあ、面白くなくても、文句言って楽しめるんですが)。そんな風に、作品レベルにむらはあるにしろ、独特のセンスのある物語を考える天才だと思っていて、好きな監督の一人です。


 

 ____


「…自分のこと、分かってもらえるのって、いいよね」

 ミヤコダさん、霊が見える主人公ではなく、誰からも理解されない主人公に共感していたらしい。

 優しい人なんだなと思った。

「わたしさぁ、…なんでか分かんないんだけど、クラスで一部の人に避けられてて。だから、大学祭のお店、けっこう頑張ったんだけど、なんかうまくいかなくてさ。今日、ほんとは打ち上げなんだけど、邪魔になると嫌だから帰ってきちゃった」

 ミヤコダさんは、もう泣いていなかったけれど、じっとエンドロールを眺めている。

「だから、なんだか、いじめられてた主人公に感情移入しちゃったのかな」


(本編第3話より抜粋)

 ____


 ほら、うびぞお、主人公が子供の方だと勘違いしてるやん(汗)!


 それは置いておいて、これを第3話に持ってきた理由は覚えておりません。多分、月の話だから「センス」にしようか、という程度な気がしますが、ホラー映画でありながら一人の子供が救われる物語でもある、という点に重きを置いての選択だったと思いたいです。それと、この第3話から、このお話は、単に映画を観ながらイチャイチャするだけの話であるとしつつも、うびぞお的には【それだけではない】とあろうとする方向性が出てきたと思います。


 というわけで、カヌキさんがホラー映画にハマったイニシャルムービーという立ち位置を持たせたくらい、うびぞおは、この映画が好きです。という話でした。



 今回は、比較的真面目に解説風に書いた気がしますが、まとまりがなくて、いつもより更につまんない文章になってしまいました。がっかり。

 今週もうびぞおが頑張って次の話を書けたら、また来週。良ければフォローとかしてやって下さい。頑張るモチベになります。

 今回も読んでくださって、ありがとうございました。


 うびぞお






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