第3話

 まあるくて柔らかいあたちのほっぺよりも、頬がそげたツキコちゃんを選ぶなんて。


 ちきゅうくん、ひどいわ。


 もうこうなったら、バシバシ通信障害起こしてやる!! にんげんたちに叱られればいいんだわっ。


「フレア。本当にそれでいいの?」

「おかあしゃま。あたち、フラレたの」


 うわ〜んと泣きながらおかあしゃまに泣きついた。そんなあたちの頭をやさしゅくなでてくれながら、おかあしゃまはちょっぴりこわいお顔でこう言うの。


「まったく。フレアはまだまだお子さまね。わたくしの作戦を聞いてみるかしら?」

「うん。聞きたい」


 なんとなく秘密のお話みたいで、あたちは唾を飲み込んだ。


「ふふっ。そんなの簡単よ。あなたがやたら滅法暴れ回れば、ちきゅうくんの方からごめんなさいって言ってくるわ。それまで手を緩めちゃダメよん? うっふふふふっ」


 ふむふむ。なるほど。暴れていいのか。


 わ〜い!!


 あばれまくりぃ〜。


 たぁ〜のし〜い!!!


「フレアたんごめんなさい。ぼく本当はフレアたんと婚約したかったんだ。だけど、フレアたんはまだお子さまだし、これからかなって――」

「はい、言質とったぁ〜。ちきゅうくん。どうかこれからも、フレアたんをよろしくたのむわね」


 もちかして。一番こわいのはおかあしゃまだったりするのかな?


 おわりでしゅ!!

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