お題【はちみつ色の檻】、【歌う】、【集める】

その貴族は広間に客を集めると、最近手に入れたお気に入りを披露した。

それははちみつ色の檻に入った少年だった。髪もはちみつ色、その背にははちみつ色の羽根があった。

貴族の命令に従って、少年は歌う。声変わり前の透き通るような高い美しい声だった。

客の間から溜息が漏れる。貴族は満足そうに笑む。

少年はぼんやりした瞳でどこか遠くを見ながら、歌い続けた。自分の故郷の歌を。

ざわめきは遠く聞こえない。

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