お題【親指大の書物】、【災い】、【踊る】
小人たちは楽しそうに踊っている。僕は親指大の書物をそっと差し出した。
「これは君たちのじゃないの?」
踊る小人たちはちらりと僕の方を見て、くすくすと笑い合う。踊りは止まない。
「そうかもね」「だったり?」
「災いについて書かれてるんだよね?」
「どうかな」「そうかも」「知らないよ」
小人たちは僕を揶揄うように踊り続けている。
災いを止めないといけないのに。どうやったらまともに話せるんだ。
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