お題【新しい言葉】、【名もなき】、【喜ぶ】

名もなき風が言葉を運んでくる。僕はそれを帳面に書き留める。そうやって書き綴られた言葉たちは帳面から溢れて、やがてそこから風が吹き出す。それはまた名もなき風になってどこかへ言葉を運んでゆくのだ。

そうやって、たくさんの言葉、言葉、言葉が僕を行き来する。僕はただ、風から言葉を聞いて書き留めるだけ。それがどれだけ喜ぶべき行いか、伝わるだろうか。

ああ、また、新しい言葉がやってくる。僕は帳面を開く。

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