お題【噂の織物】、【開かれた交易都市】、【似る】

なんでもお貴族様方が手に入れたいと熱望する最近流行の噂の織物がある。それを探しに開かれた交易都市までやってきた。もちろん高く売り払うため。つまりはビジネスチャンスってやつだ。

「最近噂の織物だよ」

店主がもったいぶって出してきた織物をじっと見る。触れて、裏返して、撫でて。

「これはよく似る偽物じゃないか?」

さすが店主は表情を変えずに首を傾けただけだった。ハードな交渉が始まりそうだ。

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