お題【氷漬けの泉】、【時の世界】、【悲しむ】
最初は時の世界だった。あるのは時の流れだけで何もない。
神様は人間を作った。人間はひとりきりで悲しんだ。それで神様は世界を増やした。人間のための世界だ。泉を入り口に時の世界と人間の世界を行き来できるようにした。
いつだったか増えた人間のうちひとりが時の世界に迷い込んで、世界の理をうっかり壊してしまいそうになった。
それから泉は氷漬け。もう行き来はできない。時の世界には今も神様がおわすそうだ。
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