お題【犬の鍵】、【邪悪な】、【声】
伯父が死ぬ前に、僕は鍵を受け取った。「犬の鍵だ」と言われた通り、犬の頭がデザインされていた。可愛らしいものではなく、唸り声を上げる地獄の番犬のような、邪悪な顔をした犬の。それ以来、声を聞くようになった。犬の鳴く声。僕以外には聞こえないらしい。犬の鍵は一体なんなのか、伯父はどうして僕にこれを渡したのか、わからないまま。でもなんだかもうすぐだという胸騒ぎがする。きっと何かが始まるのだ。
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