同期に飲酒をバラされた

白川落

第1話

ぴえん。

同期にお酒飲んでるのバラされちゃった。

もう生きていけないよぉ…

 これからどうしよう?

「あんた、お酒飲んだって本当?」

 親友のWが話しかけてきた。

「うん…」

 私は力なく答えた。

「正直、信じられない。あんたが飲酒だなんて」

Wは私を信じてくれない。

「でも、本当なんだ……」

Wの冷たい視線が私を貫く。

私はもう終わりだ……。

「まあ、でもさ、あんたも大人なんだし、自己責任だよね」

え……?

「え?W?」

「だってそうでしょ?自分でやったことなんだから」

「そうだけど……」

「それにさ、お酒飲んでも別に死ぬわけじゃないし」

Wは私にそう言った後、周りを気にしながらコソコソと私に言った。

「Zにバラされたんでしょ?だから私、Zはフツーにクズだって前からいってたじゃない」

そうだったんだ…。

「お酒飲んだからって、そんなに気にすることないじゃん」

「でも……」

「まあ、確かにあんたも悪いよ?でもさ、Zはもっと悪いじゃん」

Wは私を慰めてくれた。

私はWの優しさに救われた。

「ありがとう……W……」

私は親友に感謝した。

Wが私の親友で本当に良かった……。

「いいってことよ!」

こうして私はWと仲直りすることができた。

Wのおかげで、私は立ち直ることができたのだ。


 ぴえん

今度はZに、仕事中にマンガを読んでるの、バラされちゃった。もう、もう、もう! 私なんて、早く死ねばいいんだ!

「あんたさ、またマンガ読んでるの?」

Zが私に話しかけてきた。

「うん……」

私は力なく答えた。

「いい加減にしなよー」

Zが私を睨みつける。

私はZの冷たい視線が私を貫く。

私はもう終わりだ……。

「でも……」

Zの冷たい視線が私を貫く。

私はもう終わりだ……。

「仕事中に読むのはダメだと思うよ?もう少し社会人としての自覚持たなきゃ」

Zは私を救いようがないとでもいうように冷たく言った。

私はZにそんな目で見られるなんて思ってもいなかった。

私は自分を恥じた。

「ごめんなさい……。気をつけるよ」

私は項垂れて答えた。

すると、そこにWがやってきてZを私から引き離してくれた。

良かった……。

「いいじゃない、誰に迷惑をかけてるでもなし。やる気がある者は全力でやらせてあげればいいんじゃないの?」

WはZを追い詰めた。

Zの顔は真っ赤になった。

そして机をぶっ叩き、思い切り壁に足先をぶつけて震えだした。

私に捨てゼリフを残して去った。

このことを契機に私は休憩時間。漫画を読むことが趣味だと後輩にも認められるようになった。


 ぴえん

今日は、会社を休んだ。

理由は簡単。

風邪を引いたのだ。

私は熱が出て体がダルかった。だから会社を休んだ。

私はベッドで寝込んだ。

「大丈夫?」

Wが私の部屋にやってきた。

Wは心配してきてくれたらしい。

「うん、大丈夫……」

私は弱っていた。だからつい、Wに甘えてしまった。

Wも私を見捨てないで看病してくれた。

そして今に至るわけだ……。

「もう、大丈夫なの?」

Wは私に聞いた。私は頷いた。

「そう、なら良かった」

そう言ってWは笑った。私も笑った。

Wが私を救ってくれたのだ。


 ぴえん

今日は会社で飲み会だった。でも私はお酒を飲めない。

そのことを会社の人達に知られるのが怖くって、飲み会の時は居酒屋には行かないことにした。

その代わり、家で料理をすることにした。それで楽しめば良いって思ったんだ……。

でも、同期や先輩と話していたら勘違いされる事が多くて、私がお酒を飲んでるっていう噂が広まった。


 ぴえん 

今日は人を殴っちゃった。酔ってて覚えてないけど、Zをボコボコにしたらしい。

私の後輩がそれを見て警察に通報した。

Zは骨にヒビが入ったらしい。病院送りになった。私は刑務所に行くことになった……。

Wに助けを求めたけど、目を逸らされちゃった……。

もう嫌だ!もう嫌だ!もう嫌だ!もう嫌だ!もう死にたい……。

 完。

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同期に飲酒をバラされた 白川落 @shirakawaraku

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