第90節 実力披露 (設立編・アフター2)
「うん、それで良いよ。」
「俺は出血しても構いませんけど、龍牙さんはどうしますか?」
「僕も出血しても構わないよ。」
「分かりました。じゃあ出血による中断は無しで闘りましょうか…!」
「そうだね、そうしよう…!」
「さて。ホープ、悪いが武舞台にお前のバリアを張ってくれ。」
「(照がバリアを張れだなんて、余程あの龍牙という男は強いのね…)分かったわ。」
そして、ホープがバリアを張ったことによって音が凍士達に聞こえることは無くなった。
「言っておきますけど、前より俺は強くなってますからね!」
「そうか。益々危ないね、けれど僕もあの時から成長している。だから尚更、闘い甲斐がある❗️」
「逆鱗ノ鎧、出力上昇〈カグツチ・バースト〉ッ❗️」
と、照が言ったことで照の身体に真紅の鎧が現れた。鎧の形自体は校庭で珊瑚を処刑した時の物と同じだが、校庭で処刑した時より、コントロールに余裕が生まれていた。
「龍鱗鎧〈ドラゴ・アーマー〉改❗️」
龍牙の身体に全体が緑、所々に黒が入った龍の鱗の様な鎧が現れた。
「じゃあ、そろそろ…」
「ああ、始めようか…。」
最初は身につけている鎧を纏った常態で高速での殴り合いをしていたが、試合を初めて3分程経過したこの時点で普通の人間なら間違いなく即手術が必要な程のダメージと出血をしていた。
「雷虎拳〈ライトブロー〉!!」
これは雷を拳に纏い相手を殴りつけるという強力な技。
「炎怒拳〈フレイムナックル〉!!」
これは“怒”を炎として具現化し、それを拳に纏って同じく相手を殴りつけるという強力な技。
どちらも木造の2階建の建物を直ぐに壊すことができる外から試合を見ている7人の超人達でも喰らえば確実に致命傷になる強力であるのと同時に恐ろしい2つの技を繰り出し合っている。
そして、2つの強力な技同士がぶつかり合い、『バリ、バリバリ、バリバリバリ』と言う凄まじい轟音が武舞台に響き、同時に武舞台の殆どが砕けた。
しかし、2人の拳は今の衝突で少し火傷をした程度で済んでいた。
これはこの2人だからこそ、この程度で済んでいる。
「やはり貴方との試合は楽しい…!」
「僕も同じ意見だよ…!」
ここから2人は能力を乗せた気を抜けない一進一退の攻防を繰り広げたいたが、2分ほど経ち徐々に照が龍牙を押し始めた。
2人は少し闘いを止め、軽く話した。
「やはり君は強いな、僕も強くなったと思っていたんだけどな…」
「実際、龍牙さんは強いですよ。この間、俺たちが通っている学校にある男の部下が襲撃してきましたけど、そいつより強いですよ。」
「じゃあ、そいつを撃退したっていうのは…?」
「俺と俺と同じ学校に通っていた一つ上の先輩です。」
「君が強いのは前に手合わせした時点で分かっていたけど、その君の先輩にも興味が出てきたよ。会わせて欲しいな。」
「今は無理です。俺達でさえ長時間は禁止されていますから。」
「そうか。因みにその襲撃者はどうしたんだ?」
「俺が完膚なきまでに溶かして処分しました。」
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