第26話 映像

「ラク〜……ここに、大きなドングリが沢山落ちてるぞ!」


「本当だ! 虫食いの無いやつを集めて持ち帰ろ〜よ。」



『大賢者、1時間くらい飛ばして!』


『かしこまりました。』


『お前達、1時間もドングリ拾ってたのか?』


『しぃ〜、続きかけるよ。』



「お城……やっと着いたね。」


「あんな所に、ドングリが落ちてなきゃ……

もっと早く、着いたのにな!」


「確かに、あのドングリは何者かのトラップかも知れないね。」


そして、門番の兵士に近づくと!


「あの〜……王妃様か王女を呼んで頂けますか?」


「何だ? お前達……」


「王妃様に話したい事があって……」


「あぁ……そう言う事か。

ついて来い! 案内してやる」


「ありがとうございます!」


そして、僕達は兵士に案内をされ!


大会にエントリーさせられた。


「エントリーする。

お名前は、お決まりでしょうか?」


「名前……何でもいいの?

なら、ラットと僕を合わせた名前にすると!

そうだなぁ〜……ねずみ男で、お願いします。」


「ねずみ男ですね! かしこまりました。

登録……完了です。

なお、ベットは一緒に参加でしませんのでご了承ください。」


「えっ! ダメなの……困ったなぁ〜。

戦闘になってしまった時は、完全に……

ラット頼みだったのに、どうしよう。」


「ラク、オレは……まだ諦めて無いぜ!!!

この姿を見よ!」


ラットは、出来るだけ体を伸ばし……

細身になって、僕の首に巻き付いた。



「ダメですよ! 普通に、分かりますから。」


「はい……。」



「いい作戦だと思ったが、無理だったか……」


「ラット……何とかならない!?」


「あとは、小さくなるかマントになるくらいしか出来ない……すまん。」


「いや、初めから! そっちでいいから。」


そして、僕はマントになったラットを羽織り大会に参加した。



「大会公式実況のマイク・マクドナルドです!」


「あっ、マック食べたい……」


「続いての試合は、初出場! 白銀のマントは、どんな力を秘めているのか……ねずみ男!!!

そして、それを迎え討つのは……今大会の優勝候補と言われている男。ラージャン!!!

ただいま10勝中! 金髪の色男は、いつになったら王女の心を射抜くのかー!!!

では、試合スターーーーーーーーート!」


「君達、初出場だろ!

もしリタイアするなら、今のうちにだぜ!!!」


「この大会、リタイアとかあるのです……」


ラージャンは、話が終わる前に攻撃を仕掛けて来た!


「アァータタタタタタタタタタタタァー!!!

アァータタタタタタタタァー!!!

アォーチョチョチョチョチョチョチョォー!」


「おおーーーと……これは、ねずみ男! 全く手が出ない。」


「くそッ……コイツ! 話してる途中で、攻撃を仕掛けて来やがって!!!

しかも、攻撃の速度と言葉数が全く合ってない!!!」


『マジ! 口だけな……言葉数に対して、手数が少なすぎだ!』


「良くかわしたな! 俺様のマックスラッシュを……」


「これで、マックスなのですか?」


「俺様のマックスが、こんなもんだと思うなぁ!」


『いや、お前が言ったんだろ!』


「俺様の最終奥義……くらえぇーー〜!!!

乱れ切りぃーーー!!!」


『ただ剣を適当に振り回しているだけだろ!

よくこんなんで10勝も出来たな。

ラク、突っ込め! 接近したらオレが仕留める。』


そして、利用者がぶつかり合い!

鮮血が飛び散った……


「ラット! 大丈夫……!?」


『クソッ……アイツ、全身に武器を仕込んでやがったのか!』


「まんまと、油断したな!」


「遅くて、ふざけた攻撃もカウンターを狙う為の罠……接近戦闘は、僕達が不利になる。

でも、武術大会って言ってるんだから術! 魔法を使っても良いんだよね。」


『勿論だろ! アイツのカウンターも多分、魔法だろ!』


「なら、遠慮なく。」


そして、僕達は魔法を撃ちまくった!


「くそーーー!!! 魔法なんて、卑怯な!!!」


「卑怯では、ないでしょう。

武術大会なんだから!」


そして、僕達はラージャンに勝利した!

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