第25話 青春
それから、不安は消えはしなかったが普段通りの平和な日常が戻って来た!
そして、僕は一つの願いを皆んなに話した。
「皆んな……聞いて欲しい。」
「どうしたんや?
ラク……深刻そうな顔をして!」
「実は、僕……彼女が欲しい。
いや、彼女と言うより! 青春がしたい。」
「青春……?
してるじゃないか、私達と!」
「これは、青春と言うよりは共同生活か仕事って感じだね。
青春って言えば、やっぱり学校でしょ!
僕、学校に通いたい。」
「無理だな! オレ達はダンジョンの管理があるから、長くはここを離れる事が出来ないし……」
「それに、学校とは人間だけの物ですから……
魔物が入るのは、ちょっと無理かと。」
「魔族側には、学校は無いの?」
「ないな、魔族は基本! 産まれてすぐに魔法が使えるから。」
「じゃーさぁ! ここに学校を作らない!!!
人間も魔族も通える。多種族共同の魔法学校を……」
「多種族共同学校……!?
それは、いい案かも知れない。
それが実現すれば、魔族と人間が理解し合える世界が来るかも知れない。」
「いや、まて! ダンジョンは、どうするんだ!?」
「ダンジョンは、ダンジョンで! このまま冒険者が使える様にしながら……
学校の生徒の訓練場所として使うのは、どう!?
これなら、今まで以上に人が集まるし!
学校が続く限り無限に、若いエネルギーを補充する事が出来る。」
「それは、なんと! 魅力的な……ゴクンッ!」
「私も悪くないと思うぞ! しかも、楽しそうだ。」
「じゃー!
多種族共同の魔法学校を作るの決定ーーー!!!」
「「おおーーー!!!」」
「そんなにすぐ決めて! 上手く行きますかね!?
しかも、ここの権利はどうするんですか?
勝手にそんな事をしたら、国に捕まりますよ。」
「そらなら……ダイジョウV!!!」
「何が大丈夫なのですか?
また、王子だからとか言うのですか!?」
「いや……まぁ、権利書があるから。」
「権利書……どこの?」
「ここの! ほら……」
それは、王家の刻印が記された!
このダンジョンと森の権利書であった。
「……ホンモノですが!? これ!
偽物だったら、クビが飛びますよ。師匠……」
「いや、本物だから!
ラット、ラットからも何か言ってよ。」
「クリス、それ本物やでーーー!」
「嘘つけ!!!
マジで! ヤバいですから、師匠!!!
辞めましょう。
今なら、まだ間に合います!」
「いや、本物だから……ちゃんと見てよ!」
「なら、手に入れた経緯を説明して下さい。
にわかには、信じられません!!!」
「手に入れた経緯!? あれは、ね…………
君から、お城で起きている武術大会の事を聞いた後……
その大会に参加して、色々あって優勝は出来なかったけど!
会って……権利書を貰った。」
「もっと、ちゃんと! 詳しく話して下さい。
偽造だったら、本当に死にますよ!!!」
「えぇーーー! 本物だし。
もう、説明するの面倒くさいからダンジョンのモニターに記憶を映すから勝手に見てよ!」
「何だ!? 面白そうだな! 私も見るぞ!」
「そんな物があるなら、早く見せて下さい!」
「よしッ! オレの大活躍をとくとご覧あれ!」
「えっ!? 皆んな見るの。
なら、僕も見るよ!
大賢者! 記憶の映像をモニターに投影して……」
『承知しました。』
そして、皆んなで記憶の映像を見る事になった。
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