第19話 ヒロイン
それから、僕達はダンジョンの縮小をここみた……
そして、セーフティーゾーンを作ると冒険者達はかなり滞在する様になった。
初めは、テントなどが多く見受けられたが
今では、建物も増え……食堂や武器屋などもチラホラ見られた。
まだまだ、露店程度ではあったが……
これからの発展が楽しみであった。
そして、僕達が人を雇い運営させている。
温泉宿は、男女問わず人気になり!
ダンジョンの名物となった!!!
*
*
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「ダンジョンにセーフティーゾーンを作ってからどのくらいたったけ……」
「忙し過ぎて、覚えていません……」
「今は、ダンジョンの階層は何階くらいになったの……!?」
「一時期は、減ったり増えたりを繰り返したが……今は、見事に100階層だ!!!
やったぞー! オレ達、やったぞー!!!」
何故か、ラットは100階層になった事を凄く喜んでいた。
「ねぇ……クリス、100階層って凄いの?」
「めちゃくちゃ凄いですよ。
100階層を超えたダンジョンなんて、世界を見ても数える程しか存在しないと聞いております!
全てを確認した訳では無いので、定かではありませんが……
凄い事には、変わりありません!」
「そうなんだぁ〜……
良かったね! ラット!!!」
「ああ……今なら、魔王にも勝てるんちゃうかなぁ!!! 試しに、今度! 魔王ボコって来てやるわー!」
「それなら、俺も一緒に連れて行け!!!」
「冗談や! 冗談! 魔王に恨みも無いのに、喧嘩なんか吹っかけてもロクな事ないからな!」
「なんだ……期待させるなよ!」
「クリスは、凄く魔王にこだわるね。」
「当たり前です! 師匠!!!
魔王が居なくなれば、世界は平和になります!」
「そんな事、無いと思うよ!
魔王が居なくなったら、次は人間同士の戦争になるから。」
「何をバカな事を言ってるんですか?
人間同士で、戦争なんてする必要がないじゃないですか!?」
「チッチッチッ……甘いね。クリスくん!
人間は、人間同士で戦争をするよ!」
「馬鹿げています! 魔王が居なくなった平和な世の中で、戦争をする意味が見つかりません!」
「その時に、なったら……君にも分かるよ。」
「はぁ〜……。
よく分かりませんが……師匠が言った事なので、一応! 覚えておきます。」
*
*
*
それから、少しして……
僕は、ある大事な事に気づいてしまった!
「…………大変だ!!! ラット、クリス!
僕達は、何と言う過ちを犯してしまったんだ…………!!!」
「如何した? そんな深刻そうな顔をして!」
「師匠……師匠が、そんな顔をするなんて!
いったい、何があったんですか?」
「実は……ここに来て! 気づいてしまった事があるんだ!」
ゴクンッ……
あまりの緊張感に、2人は生唾を飲んだ。
「実は、僕達にはヒロインが居ないと言う事に気づいてしまったんだ!!!」
それを聞いたラットの表情は、固まり動かなくなってしまった。
「やっと、事の重大さに気づいてくれたか!
ラットくん……」
「…………オレ達は、何と言う過ちを犯してしまったんだぁぁぁぁーーー!!!」
「……はぁ〜。」
「しか〜し、ラットくん!
僕は、まだ間に合うと思うんだ!!!」
地面に突っ伏したラットが、頭をあげる。
「……ラク……本当か……! 本当に、間に合うのかオレ達は……」
「ああ……ラットくん! 共にヒロインを探そうじゃないか!!!」
「ああ……ラク! オレも協力する!
最高のヒロインを探そう!!!」
「……何言ってるんですか?
2人とも、ヒロインなら居るじゃないですか。
ハッピーとラッキーが!」
「バカ言ってんじゃねー!!! クリス!
ハッピーとラッキーはメイドだ!
メイドがヒロインなのは、ラブコメだ!!!」
「かなり片寄った思考ですね。」
「クリスくん……モンスターの女の子も良いけど! やはり、人間の女の子も必要だと思うんだよ!」
「そう言うもんですか?」
「そう言うもんだよ。
考えてもみてくれ……彼女達は、メイドだ!
だから、僕達の言うことは大抵の事は聞いてくれる。
そんな彼女達を僕が、いやらしい目で見てみろ! 世間の人達は、どう思う!?」
「モンスター好きの変態……」
「君は、自分の師匠が! そんなレッテルを貼られてもいいのか!?」
「いや、そこは師匠が我慢すれば良いだけでは……?」
「話にならん! コイツの事は放っておけ。
ラク! オレ達で、メインヒロインを探すんだ!」
「そうなったら、とりあえず会議だね。」
「任せろ! 場所を準備する。」
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