私の小説

@yuri_kkyou

プロローグ

 先生がいなくなって、早くも三年がすぎようとしていた。それでもこの三年、世界が正常にまわっていたということは、やはり先生もこの世界からしたら大して価値のない、有象無象の一人だったのだろう。

 何回目だろうか。ふと甘いものが食べたくなるように、ふと、死んでもいいと思った。先生がいないのだから。

「私は結局生きる理由に…先生に、依存していたのでしょうか。」

問いかけの答えは返ってこなくて、代わりに私は今日もペンを手に取って、先生の遺書に、私の物語を書くのだった。

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