船の上1

[俺の名前は【グビエット・セナ】物心つく前からこの船に乗っていて、なぜ乗っているのかは俺自身も知らない。でも、名前だけは何故か覚えている。]


[船長の【カピィティーン・ヌキン】によると、俺は捨てられていたところを拾われたらしい。この世界では、育てられない子供を捨てることはよくあることだそうだ。]


[ついさっき、船長とくだらないことで喧嘩をしてしまった。その喧嘩も俺に非があるのは少しは分かる。でも、船長だって悪いんだから、たまには船長からも謝ってくれたっていいじゃないか。そう思いながら、俺は怒って自室に戻ろうとした。その時、昔から俺にまるで姉のように優しく接してくれていた【ティア・ミーシャ】が俺を呼んだ。]


「あんた、また船長と喧嘩したの?」


「今回だってまた船長が悪いんだ。」


[と言って、俺は自室に戻ってしまった。その後、ティア姉がまたくだらないことで喧嘩したんでしょ、早めに謝っときなと言ったのが俺の耳には聞こえた。]

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