🏫エルフのエルフィーナは、美人で可愛いセンセです!~ちょっとだけ、あなたのお手伝いを💖さ💖せ💖て!✨~
根⛵九里尾
第1話 学校だって、ハローワーク? 1(エルフ召喚)
「
職員室に面した校長室のドアを半分ほど開けて、校長が中から手招きしている。
チェッ、また、あのことかなあ~?
「はい、今、行きます……」
面倒くさいことだということは分かっているんだ。年度末のこの時期は、ただでさえ報告文書が多いのに、参ったなあ。
僕は、急ぎの報告書を作成しているパソコンのキーボードから手を放し、浮かない顔で校長室のドアを開けた。
「まあ、座ってください」
校長は、意外と明るい顔だったので、少し安心した。
それにしても、赤と黄色のネクタイが、やけに目立っている。
校長の名前は“
よく言えば
「……見つかりそうかな?……」
少し笑顔で、そう校長に尋ねられたが、僕にはどうすることもできないことだった。
まったく、“何を馬鹿なことを言うんだ”と、思いつつも、いい加減な指示なので、僕も少しは気が楽だった。
「はあ……作ったことは作ったのですが……どこに出せばいいか…………」
僕は、ポケットをまさぐって、探した。おや?……そういえば、今朝、家を出る時に入れたはずなんだけど……。
「どうしたの?」
校長が、笑顔で気遣ってくれるが、それほど嬉しくはない。
「……はあ……」
僕は、生返事をしてしまった。
すると突然、ボクの座っているソファーの隣が、光✨に包まれ出した。
音は全くしない。
はじめは小さな蛍光色の筋が数本見えただけだった。
次第にソファーの座面を中心に、そこから赤や青など多種多様な蛍光色の光の線が放たれ出した。
「おお!な、何だあーー!」
校長は、驚いたものの異変を隣の職員室へは悟られないようにと、自ら声を抑えて表情だけで表現していた。
僕は、あまりにもきれいな光のために、驚きの声も出ず、ただひたすらに見とれてしまっていた。
「……きれいだなー……」
わずかだが、心の声が漏れてしまったようだ。
しばらしくして、光が収まってきた時、僕の隣には、美しいという形容詞だけでは表現でない、可愛いらしい、何となく異国の人らしい女性が、背筋をまっすぐに伸ばして、正面をしっかり見て座っていた。
すぐに校長は、満面の笑顔で僕の方を向き、
「やったな素田教頭先生!よくやった大成功だ!エルフの召喚ができたじゃないか!!」
と、大喜びだった。
(つづく)
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