実は最強な俺だがその身分を隠して実力主義の学園に!?

わけわかめ

第一章 入園式編

第一話


「いってぇなぁ...」

そう言って俺こと『多々良たたらハク』は自分の頬を手で拭う。


拭った手を見てみると、血がべっとり付着していた。


この傷は俺が通っている学校の奴らに付けられた物で、ほとんど毎日校舎裏に呼び出されて虐められている俺にとっては当たり前の光景となっていた。


本当によく飽きないものだ。

弱者を虐めるほどあいつらは暇なのか?


そう問いたい気持ちを抑え、俺は服に着いた土埃を払う。


立ち上がって「はぁ...」とため息をついた時、俺は何かを思い出した。


明日は新たな学園の入学式だったのだ。それも最高峰の。


普通の人なら、嬉しいと思ったり幸せを感じるだろう。

だけど俺は、気分はどちらかというとマイナスで、行きたくないとまで思っている。


まぁ、行った所でまた虐められるのは目に見えているからな。


おまけに、この世界は法律なんてあったとしても基本守られることなんてない。


つまり、この世界で殺人を犯してもお咎めがないのだ。


だから自分が殺されないなんて保証はどこにもない。


虐めの延長線で殺されても不思議じゃないのだ。

もし、もしもだ。殺されそうになった場合、その場合は全力で抵抗させてもらおう。


ここで俺は何故か口角が上がってしまい、

空に対して言わずにはいられなかった。

 

 

 「俺は最強で最弱なGランクなのだから。」













 

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