俺、初めてダンジョンに行ったらステータスが最強になっていた件~ダンジョンで遊んでいると人気配信者を助けてしまい、動画がバズってます~
@Soraran226
第1話 探索者連合へ
「ああ、今日も暇だな」
俺の名前は田中 良太(たなか りょうた)、高校2年生だ。
やっと午後の授業が終わり、俺は帰宅の準備をする。
俺は別に仲の良い友達もおらず、彼女もいない。
ただのぼっちだ。
周りの皆は学校に行くのを楽しみにしてるというのに、俺はちっとも面白くない。
そんな事を思いながら俺は教室を出て行こうとすると、後ろから嫌な奴が声を掛けてくる。
「おいおい良太、もう帰んのかよ。相変わらずぼっちだなぁ!!」
話しかけてきたのは俺を陰キャだといじってくる前田 征司(まえだ せいじ)だ。
クラスでもカーストトップの陽キャで、いつも俺をいじってくる。
正直言って俺はこいつが嫌いだ。
俺の反応が楽しいのかいつも俺に絡んでくる。
しかし今日はそんな余裕はない。
俺は早く帰ってダンチューブの動画を見たいのだ。
だから俺は征司に構っている暇はない。
無視して帰ろうとすると、征司が俺の肩を掴んでくる。
「おい何無視しようとしてんだよ陰キャ」
「なんだよ、俺は早く帰りたいんだよ」
「はははは! どうせお前は家にでも帰ってダンチューブの動画でも見るんだろ? 俺は今度ダンチューバーとコラボするんだぞ、羨ましいだろ? お前は友達もいないし彼女も居ないしなぁ!」
征司は俺の肩を掴みながら、大声で笑う。
確かに征司は探索者C級であり、そこそこの実績を挙げている。
それにスキルも当たりらしく、ファンもいるらしい。
クラスの皆はいつも絡まれてる俺を冷めた目で見ていた。
本当にクソみたいな学校だ、もう耐えられない。
俺は征司の手を振り払い、教室を飛び出した。
そして俺は学校を出て家へと帰る。
「なんか家に帰ってもストレスが収まりそうにないな。どこかでストレスが発散できればいいのに」
そんなことを呟きつつ、俺はスマホを開いているとダンジョンの攻略サイトが目に付く。
「俺もダンジョンに入って探索をしてたらストレス発散になるかな?」
ダンジョンはこの世界に突如として現れた謎の建造物だ。
ダンジョン内には魔物などがいて、危険な場所としても有名である。
だが悪い話ばかりではなく、ダンジョンのお陰で日本の経済は発展したともいわれている。
ダンジョンには多くの資源が豊富に眠っていて、それを手に入れれば一攫千金も夢ではない。
「まず探索者になるには、探索者連合に行かなきゃな」
俺は自分を変えたいと思い、探索者連合へと向かう事にする。
探索者連合でライセンスを発行してもらう事で、ダンジョンに入る権利を得る事が出来る。
ライセンス取得は基本的にどんな人間でも可能だ。
名前や年齢など最低限の個人情報を記入して、スキル鑑定をする。
その後は数時間講習を受けて審査に通ればいいだけ。
「よし、行ってみるか」
俺は探索者になりたいと思い、探索者連合へと向かうのだった。
―――
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