大学受験、友達に言われた一言がムカつきすぎて猛勉強した結果、合格を掴み取った話。
梵ぽんず
問1.貴方は友人にムカつく一言を言われた事はありますか?
皆様、ごきげんよう。
初めましての方は初めまして、梵ぽんずでございます。
早速ですが、貴方は友人にムカつく一言を浴びせられた事はありますか?
皆さんも一回くらいはありますよね。私も経験がございます。その場では笑ってやり過ごす事なんて、社会に出てから何十回もあります。
で・す・が、人間誰しも流せない時もありますよね? 頭にくる事なんて山ほどありますよね? 心の中で「チックショー!!」と小梅太夫ばりに叫ぶ事なんて多々ありますよね?
今回は友人に腹立つ事を言われて、合格をもぎ取った話になります。
◇◇◇
「いやいや、お前が〇〇大学なんて無理やろ!」
誰がどう見ても鼻で笑ってしまっている友達を見て、私はめちゃくちゃ腹が立った。けれど、私はいつものポーカーフェイス。「えー、そうかな?」と笑って、その場をやり過ごしていた。
当時の私ができる精一杯の大人の対応ではあったが、今の年齢になっても記憶が鮮明に残っているのだから、当時はかなり腹が立っていたのだろう。
少しでも言い返していれば記憶も薄れていたかもしれないが、当時の私はグッと堪える癖が付いていたから、何も言わなかった。
ちなみに友人は某有名私大に推薦入学する事が決まっていた為、教室の椅子に座って偉そうに足を組み、勝ち誇った様子で話を続ける。
「うちのお姉ちゃんはめちゃくちゃ勉強して、〇〇大学に合格できたけど、ぽんずは頭悪いし絶対に無理やって! もう少し真剣に考えたら?」
好き放題言われた私は、心の中で何かが切れる音がした。
(お前は有名私大に推薦が決まってるからって余裕こきやがって! 人のやる気を削ぐような事を言うなや、ボケッ! お前の鼻に指を突っ込んで、鼻フックしてやりてぇ〜〜!!)
堪えに堪えた私は決心する。
必ず〇〇大学に合格して友人を見返してやるぞ、と――。
◇◇◇
それから猛勉強の日々が始まった。
大学受験に必要な科目は国語、英語、理科、論文、デッサン、面接だった。
英語と理科は暗記が基本。毎日、ノートに単語を書き込んで暗記し続けた。習っていない範囲は先生に聞き、分からない所があれば職員室に行って、先生に質問責めする。
ちなみに論文はお題を決めて、制限時間を設けて原稿用紙に書き込み、デッサンは美術の先生にコツを聞いてひたすらスケッチブックに書いた。
その努力の甲斐があって成績も右肩上がり。
テストはどの教科も八十点以上は取れた。
※ちなみに良い点数は苦手な数学以外だった。
数学だけは何をどうやっても駄目だった。笑
◇◇◇
志望する大学は短大も一緒に受ける事ができたので、私は短大も受ける事にした。
学部はスポーツ系にしようか、他の学部にしようか最後まで迷ったが、その当時の私は家庭科の教員免許を取る事にも興味があったので、衣食住系の学部に決めた。
※偏差値もその学部だけ異常に高かったという事もあり、チャレンジという意味も込めて受ける事にした。
全ては友人を見返す為だ。早く私が合格を掴み取った事を報告した時に驚く顔を見て、スカッとしたい。見てろよ、友人。絶対に驚かせてやるんだからな――。
友人から言われた言葉をバネにして、私は入試に臨んだ。マークシート式の答案用紙を次々と塗り潰していく。
結果、〇〇大学は落ちてしまったが、同じ大学の短大の方へ受かり、私は〇〇大学の短大へ進学する事が決まった。ちなみに学部は一番難しいと言われた学部だ。
めちゃくちゃ嬉しかった。絶対に友人を見返してやると誓ったあの日から、猛勉強を続けてきたのだ。努力が実を結んで本当に良かった。
私は合格通知書を持って、友人に合格した事を伝えにいった。
「聞いて! 〇〇大学の短大に合格したで!」
それを聞いた友人は「えっ、マジで!?」と驚いた顔になった。それを見た私は心の中でガッツポーズを取った。
「凄いなぁ、おめでとう!」
「ありがとう! 私、めっちゃ頑張ったで!」
後の事はよく覚えていないが、私は新たにできた友達と楽しいキャンパスライフを送り、友人は有名私大に入学後、勉強についていけなくて、ヒィヒィ言いながらもなんとか卒業できたという。
友人よ。今は連絡を取ってないけど、私はここまで頑張る事ができました。当時はめちゃくちゃ腹立ったけど、貴方の余計な一言のお陰で頑張れたんだと思います。
感謝とまでは言わないですが、部活以外での悔しさを初めて知り、その悔しさをバネに努力し続ける力を身につける事ができました。
だから、素直にこう言わせて下さい――本当にありがとう。
大学受験、友達に言われた一言がムカつきすぎて猛勉強した結果、合格を掴み取った話。 梵ぽんず @r-mugiboshi
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