現実主義者vs主人公t!!!

 現実の人間は通俗文学や映画の真似によってすら殺人ができる。むしろ概ねかかる安易な規範によってしか自らの行為を意識することができないのかも知れない。

 元々人間の殺人は常に人間の避けるべき分裂や矛盾によって行為している。

 常に殺人可能の人間について考え及ばない頭脳、実子殺しというように、実例に遭遇すると見事に戸惑う頭脳をもって殺人の批評を企てることは無謀だと思う。

 あらゆる行為が、錯乱が、分裂が、矛盾が、人間の小さい脳みそと共に可能だった。そして人間の行動はその現実においてはむしろ浪漫的非現実的であるが、勝る文学においてのみ真に現実的であり、文学を書く人間はそこにまともな人間を発見したという、これは単なる逆説になるのか。 人間の現実は小説の亜流だということも俺は信じたい。

 これは、これだけの言葉としては言いすぎかも知れないけれど、クラスで存在証明をしたいそこの女、俺の知っている現実主義者に向って、これ以上の言葉を労力を浪費しろというのは無茶だ!

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