第3話 形象

青すぎる空のむこうがわ

鰯雲がたなびいて

いつも反対側へ行こうとする

冷めたコーヒーが溢れ

手と手を合わせる音はどっちの音?

壺に活けた花に

蛙が引っ付き

梨の水気が舌に滲みる

夜を裂いて、走る光と水蒸気

実る穂が笑う、誰を

パッと開かれた四枚のスカートの中に

私の放火魔の祖父は逃げた

浮かぶ島、

逃げる烏賊

ベリー類を食べる食べる

眼が良くなるから?(双眼鏡の見過ぎだ)

キッスイカれのスージーが

赤いバルーンが

犬の歯茎を模している

異国の犬は吠え方が違う

貝を二枚あわせて

新しい楽器を作る

それは自分のための音を鳴らす

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