第3話
「何と.....このようなものが存在したとは...」
信じられない程巨大な飛行船
「あれこそが私が目指していた空を制す為の船、飛行船ツェッペリンですよ」
「ツェッペリン...か」
「迎えを待たせるわけにはいきませんし、そろそろお暇させていただきますね」
「あぁ、もう会う事はないだろうが...達者でな」
「えぇ、貴方もお元気で...」
オルドリン大森林上空へ再上昇する飛行船ツェッペリンを見て、アームストロング副隊長は戦術的な価値を見出していた。
そして同時に黒崎を追放したことで二度と飛行船が手に入らない事を悔やんでいた。
「さようなら、我が友、エルンスト・アームストロング」
願わくば、敵として再開する事がないように..そう思いながら黒崎はツェッペリンの船内に入って行った...
ツェッペリン船内
居住区画
船長船室
「やっとゆっくり出来るな...」
黒手組と合流に成功して、飛行船内の船長用船室で寛いでいた黒崎
「おーい、黒崎ー」
「なにかな?荒木副船長」
ツェッペリン1号船、副船長、荒木貞男が建造時から気になっていた事を聞く為に話しかける。
「なぁ、ひとつ気になってたことがあるんだが、この飛行船の秘匿名と船名、ヒンデンブルク号だったよな...」
「...そうだね」
ヒンデンブルク号は1936年にドイツで建造された世界最大級の飛行船である。
最も、この飛行船は同じ形状をしたコピー品に過ぎないのだが、名前を決める際に飛行船といえばと言う事でヒンデンブルク号にしようと言う事になった。
余談だがツェッペリンの前にグラーフを付けようなどの案があったがこの世界にはグラーフ家という王家が既にあった為に不採用とされた。
「それがどうしたんだい?君も名前を決める時に参加していたと思うが...」
「それはそうなんだが...この飛行船のガス袋の中身、水素じゃないよな?着陸に失敗して爆発事故起こしたりしないよな?」
地球において最大の飛行船だったヒンデンブルク号だったがその最期はあまりに悲惨で着陸に失敗した事による爆発事故であった。その原因はヘリウムではなく水素を使っていたからと言われている...故に荒木はヘリウムを使っているか気になっている様だ
「問題ないさ、ガス袋にはヘリウム使ってるから、間違っても爆発事故を起こしたりすることはない筈だよ」
爆発したりしないよ..決してね、と念を押す
「そうか...それなら良いんだが...」
名前が不吉すぎると荒木は内心心配している様子だった
「それよりこの後はどうする?」
つづく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます