第20話 双子の死者


俺たちは公園に集まる、今日は遊びではなく死者を退治するためだ。


「今回は七死者退治だけど、少し難しいよ。」


少し難しい?


「強い7死者と戦うとか?」


「近いけど違うかな、2人の七死者と戦うんだよ。」


2人同時に相手するって言う訳か。

でも今まではタイマンで相手して来たし。

2人を同時に相手するとしたら、逆に3対2でこっちが有利な事気がするが


「しかもその七死者は双子、そっくりの姉妹。」


双子の姉妹と戦うのか、それはすごい連携をして来そうだ。


「両方薄い茶色髪ロングヘアーの美少女で、特徴は。姉が貧乳

 妹が巨乳って事以外外見は変わらないって。」


妹の方が巨乳なのか、それは意外性があるな。


「とりあえず双子だろうが倒すべき死者には違いないわ。

 さっさと行くわよ、その死者が居る場所に。

 その死者は今どこに居るの?」


「今の時間は双子で仲良くショッピングでもしていると思うよ。

 ショッピングモールに行ってみよう、死者探知レーダーもあるしね。」




俺たちはショッピングモールに来た

ここでは死者が居るなどと思いもしない人々が

買い物をしたり、雑談をしたり、それぞれの時間を楽しんでいる。


「…この光景が悲劇に変わらないためにも、死者をさっさと退治しないとね」


「あぁ。」「えぇ。」


俺たちは死者探知レーダーを元に、死者のところに向かった。




するとアクセサリーショップにたどり着いた

そこには薄い茶色髪ロングヘアーの美少女双子が居た。

制服を着ている、巨乳と貧乳だ。


「貴女にはこれが似合うと思うわよ。」


そう言って貧乳の方、姉は銀色のネックレスを勧めた


「ありがとうユキ、ユキにはこれが似合うと思うよ」


そう言って巨乳の方、妹は姉にミサンガを勧めた


「ミサンガ、意外なものをすすめるのね貴女は。

 そう言う所嫌いじゃないけど。」


「えへへ…」


すっごく仲がよさそうだ。

あれを退治するのは罪悪感が湧く


「あれを退治するのか?本当に?

 仲良さそうだぞ」


「それでも死者は死者よ、退治しなきゃいけないわ。」


「とりあえず今回はタイマンじゃなく団体戦、って言う事でいいよね?

 私が放出系の霊力出して奇襲をかけるから、その後追撃よろしく」


そう言うと灯は店の商品に構わず

放出系の霊力で、姉の方を攻撃した


「つっ!!」


姉の方は腕でガードした、しかし腕に傷を負ってしまったようだ


「ユキ!!」


「大丈夫よ、ユカ…どうと言う事はないわ」


姉はこっちを睨みつけて、言って来た


「死者退治人さん?姉妹の憩いのひと時を邪魔するなんて

 悪趣味ね」


灯は言う


「悪趣味でも仕事だから。」


俺と強子は姉に向かってとびかかろうとする

だけど妹のユカが立ちふさがった


上等だ


「まずは妹の方から片付けてやる」


俺はと強子は妹に格闘戦を挑んだ。

ところが


妹は俺たちがパンチするより速く

かまきりのような構えで、俺たちを切り裂いた


「ぐはっ!!」


「きゃっ!!」


腹を引き裂かれた。

腹を引き裂かれた俺たちはいったん下がる


「かまきりのような構え、妹の超能力はかまきりか?」


「大当たりィ、私の超能力はかまきりだよ。」


妹の方は満面の笑顔で言った

だが姉はそれを咎めた


「バカ、そう言うのはバレかけでも隠しておくものよ。

 能力がバレると死者は不利なのだから。」


「そ、そうだよね。ユキ、ごめん…」


「いいわよ、どうせ私達が勝つし。」


どうせ勝つ、すごい自信だ。

だけど…


「勝つのは俺たちだぜ、お前らはあの世に成仏させてやる」


俺は妹の方に飛び掛かった

強子は叫ぶ


「バカ!!妹はかまきりなのよ、正攻法で勝てる訳・・」


俺はかまきり拳の妹と、互角に手足をぶつけ合う


「ご、互角!!」


強子の驚く声が聞こえた


「俺は厳しい修行してるからな、かまきりとでも

 気合を入れれば互角に渡り合えるんだ。」


妹のユカは慌てる


「ユキ、この子強いよ、怖いよ。」


ユキは援護する気のようだ


「避けて、いつも通り」


という声が聞こえた。

ユカは体を少し動かした、そして開いた箇所から

斬撃が飛んでくる


「がはっ!!」


俺の肩に斬撃が当たった。


「「十兵衛!!」」


仲間2人の叫び声が聞こえる。

だが俺は冷静に言った


「なるほど、姉のユキの能力は斬撃か。

 ユキの方は灯に任せる。

 斬撃相手でもお前なら渡り合えるだろ」


「ま、任されたよ!!

 でもそっちは大丈夫?肩を怪我して…」


「大丈夫だ、この程度の窮地問題ない。」


肩は確かに痛いが

これぐらいで怯んでられないからな。




ユカはかまきり拳で攻撃を仕掛けて来る。

ものすごい数の斬撃攻撃だ


肩を怪我してる状態では捌くことも出来ない


「よし、よし、私の思うままだ。

 このまま君を殺してお姉ちゃんを援護する、それで私達の勝ち…」


確かに順当に行けばそうだろう、だがそう言う相手が順調なときほど

意外な奇策で逆転出来るもんだぜ?

俺は血をユカの顔面にぶっかけた


「ぶへ…目が…」


丁度血だらけだったからな、目つぶしだ。そして…


その後ユカの胸に思いっきりパンチを仕掛けた

でかいマシュマロがつぶれるような感触とともに、ユカは吹っ飛んで行った


姉のところへ

ユカはお姉ちゃんにぶつかり、姉妹は倒れる


「ユカ?大丈夫?ユカ?」


ユカは言った


「ごめん、ユキ、おっぱいだけは守らなきゃなのに

 おっぱい、やられちゃったぁ。」


「ユカぁ!!」


「なんだか眠くなって来た、寝るね・・・ガクッ」


ユカは永遠に眠りについた

動揺している隙にユキを殺そうと、灯は構える。


だが…


「ユカの居ない世界なんて、意味がない。」


そう言ってユキは自分の胸に斬撃を当てた


「「「!!!!」」」


ユキはユカを優しく抱きしめた。


「そっちに行くから、また一緒、よ…ガクッ」


ユキは死んだ。

あっさり死んだ、手を下す間もなく死んだ。


「…姉妹愛は本物だったんだな、死者になっても。」


「これじゃあどっちが悪者か分からないよ」


「…後味がよくない戦いだったわね。」


とにかくこれで死者退治は終わった。

俺たちの勝利だ。


灯が聞いて来る


「十兵衛、ボロボロだけど大丈夫?

 手当しようか?」


「れ、霊力で自然回復するから大丈夫だ。」


手当されたら性別がバレてしまう

性別はなんとしても隠しきらねば


「十兵衛って体をいじられるの嫌がるよね、男の子なのに。

 なんか理由があるのかな?」


ギクッ!!


「べ、別になんでもいいだろ」


体は女の子なんだから仕方ないだろ!!


「まぁいいけどね…」


俺たちはこの後帰って行った

俺の傷の治りは、霊力に身を任せる事にした

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