episode #3

 ——男が喉を反らせ高らかな笑い声を上げた。その声の奥に人々の悲鳴がこだまする。男は裂けた口を歪ませながら、ゆっくりゆっくりと奇妙な踊りを踊った。身を捩りくるりくるりと回る。そして、一際体をくねらせ右腕を高く掲げた時だった。男の顔に影が落ちた。待ってました、と言わんばかりに男がニヤリと顔を歪ませた。そこには、瓦礫の山に足を掛けて立つマントを羽織った黒い影が立っていた——

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