第8話日本

「えっと…なんの御用でしょうか?」

今日、日本と会談することになりました。

なんでだろう……あ、拉致か。

「要件は…なんでございますでしょうか?」

ふっふっふっ、たぶん上手いであろう日本語で話したぜ、元日本人やし…

「日本語上手くなってますね、じゃなくて要件…分かってますよね?」

「はい拉致問題のことです」

そうだよね、違かったら殺される気がする…護衛怖ぇぇ…

「おぉよくわかってるじゃないか。でいつこの話し合いは終わるのかね?」

ドミニクスの記憶を辿るに四十回はこの会談やってる、そりゃぁこんなお怒りなわけだ。

「今月中に…」

「そうかい、そうかいなら早く日本人を帰して欲しいのだけど」

だよなぁそうなるよなぁ、現在日本人はこの国の中で結構重要な役割を置いてるし…そうだなうん、決めたこの日本と平和協定結ぼう…無理だな

「現在日本人はこの国の中で重要な役割を置いているのですが…こちらから提案するのは気が引けますが…いつでも日本に帰せるようにしますので、せめて半年以内までなら日本に滞在していいとかの条件とかをくれませんかね、今居なくなると割とこの国でも不都合が生じるのですよ」

うん、無理だろうこっちが拉致してるんだ提案なんかできないだろう、まぁ言ってみて損はないだろうどうせ拒否されるのだろu

「いいですよ、ですがこちらとしても条件があります。」

ほう、この提案が受け取られるとは思わなかったな、拒否されると思っていたのだが。

「条件と申しますと?」

「そちらの国の情報を日本政府に提供してくれませんかね?」

ふむ情報提供か…今なら大丈夫だろうが、昔からやばかったな

「いいですよ。あとお願いがあるのですが、平和条約を結びましょう、百年間の国交を結びましょう」

どうだろう承諾してくれるだろうか、流石に無理かな

「いいでしょう、ですが条約の内容はこちらが決めます。」

流石にね…お願いする側だ決めてもらうのは当たり前だろう

「内容はお任せします。」

軽々と言ってしまったが大丈夫だろうか。

まぁいけるだろ

「では決まったら、再度会談の場を設けるので、どんな内容が来ても、文句は言わないでくださいね?言ったその時から、国交を結ぶのは取りやめるので」

おう怖い、怖い戦争とかにならないと良いが

流石に転生してから2ヶ月ちょいで戦争は無理がある、まだ国を統一すらできてないからな

「了解いたしました、お任せしたのはこちら側ですし、拉致問題に発展したのもこちらの責任です、どんな要求が来ようとも全て受け入れます」

まぁこんなこと言えばいいだろう、小説でも罪を受け入れるときこんな会話あったし

「では、また会いましょう」

出来れば会いたくないです、せめて護衛をもうちょい優しい人でお願いします。




〈一ヶ月後〉

「きちゃったよこの日が」

この日、それは俺が転生してから2回目の会談である、こんな早いんやな、普通に半年後ぐらいかと思ってたぞ。

「ようこそラルマニアへ」

丁寧に挨拶を、前は日本でやったからな

「何回も来てるんでそんな丁重に扱わなくても問題ないです」

前より表情が柔らかくなったな、拉致被害者の安全を保証したからかな

「ではまず、平和条約の内容をお聞きしても」

怖いな、どんな罰があるのだろう

「ではこれを」

紙?記録に残すためか?百年間国交を結ぶから記録に残さないとまずいからか

「はい、受け取りました。内容を確認しますね」

ふむふむ紙に書いてあった内容はこうだ

【1,国民を巻き込んではならない】

つまり、政府の話し合いに国民は巻き込むなってことか

【2,どんな事があっても争いを起こさない】

両国どちらかが何かをやらかしても、無駄な血を流さないため戦争はしない

【3,拉致をしない】

多分こちら限定だろう、日本が拉致をするとは思わない

【4,定期的に会談をする】

何かの取引のことだろう、輸出とか?ラルマニアは金の生産が多いからな…他の国に輸出してないから余りまくってるが、領地を無駄にしすぎだ、もっと有意義な使い方をしなかったのかドミニクスは。

【5,日本にもラルマニアにも行けるようにする

どちらにも旅行できるようにしろと…おいおいもしラルマニア人が日本以外の国に行ったらどうするんだ、この国終わっちゃうぞ。

他に書いてあることはない、一つお願いしよう文句ではないぞ?お願いだからな

「5番のけんですがラルマニア人を日本以外の国には行けるようにしないでもらいたい、理由はあと数年後ぐらい先になるがその機会に話します。」

「それなら、パスポートをお作り願います。それでどこの国か分かるようにしてもらいたく願います。」

それだけでいいのかよ、それならどんどんパスポート作るぞ

「了解いたしました、これにて会談は終了ということで…」

「ではまたの機会に」

終わるのはっや

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る