気づけば朝になっていました。

 家に着くのが0時過ぎ

「はぁー」

 どっと疲れが溜まり、お風呂に入るのも面倒臭くなってしまう。ベッドに倒れ込む。これが私の中では日常茶飯事である。


 ちょっと横になろうかな……。


 仮眠を取ろうとして、再び目が覚めると時計が6時12分になっていた。

 また寝過ぎてしまった。そう思い、シャンプーをして身支度をして出ようとする。


 ……。この日はなぜか、出勤しようとするのに躊躇った。

 何故だろう。体は出たいんだけど私の中で踏み出せない何かがある。そして、それに抗おうとすると涙が出てきてしまう……。


 でも早く行かないと、遅刻しちゃう。電車に間に合わなくなる。課長に怒られてしまう……。

 でも、行かせてくれない……。

 会社に連絡する余裕もなかった。でも、その時、前に掃除のおじ様が言っていたことを思い出した。


「人間は辞めたらいけないからね。」

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