米異物語

羽弦トリス

第1話公開脱糞

あれは確か21歳の出来事だ。当時、僕は自動車のハンドル工場で勤務していた。

立ち仕事で、左右前後に従業員がいた。

朝の10時頃、腹が痛くなる。

放屁したい。

だが、近くの人に音を聴かれ、更に悪臭を放つと嫌われる。

我慢した。

だが、昼休みには放屁する事を忘れていた。

定時になると、工場を後にした。

友達に電話した。

今日、1日中屁を我慢していた事を話し、友達にその屁の音を聞かそうと試みた。


ブリッ!グジュグジュッ!


友達が、

「あ、あんた、ウンコ漏らしたんじゃない?」

と言う。

そう、僕は脱糞していた。

友達の電話口で、思いっ切り。

その日以来、放屁したいならトイレでする事を義務付けた。

24年前の話しである。

それから、僕は米異との闘いが始まった。

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