第2話 田中広木の友人たち

 今日の田中広木は、柳本と里田という中学校時代からの友人たちとご飯を食べていた。柳本はイタリアンの見習いとして修行中であるが、大して仕事をしていない田中広木は柳本を尊敬している。里田は田中広木と大学も同じであり色々あって大学を留年してしまって今は週5で大学に通っている。

 田中広木はこの2人と一緒にいる時は普段の憂鬱な悩みが少しほぐれる。3人とも中国人であるというもの田中広木が心を許せる理由かもしれないが、中学の頃同じ塾に通い、高校で同じテニス部に入って青春をともにしたのも田中広木にとっては重要なポイントであろう。けれど時間が経てば人は変わるものであり社会人になれば3人揃うこともなくなるのだろうか。現に今回3人で揃うのは3年ぶりである。田中広木は危惧していた。その日は20時に解散し、田中広木は一人で家に向かう時に憂鬱な気分であった。田中広木はその日いつものように加藤純二という好きな配信者の動画を流しながら寝床についた。

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