宝傀の貴装士(ほうかいのドレティア)
織柩メフィラド
第1話 モノローグ
私は今日まで普通の女の子のはずだった。
しかし、今日になって全てが変わった!
「なんで私!ドレティアになってるの!!!」
それは昨日に遡る
「おい!宝石オタク!なにか言えよ!」
私のクラスには、人のいい点を見つけて、それを悪い風に言って遊ぶ男の子がいた。
「おい!コイツ!宝石の事にメッチャ詳しいんだってさ!
皆で自分の誕生石聞こうぜ!!」
「おお!良いじゃん!」
という感じに私の場合、宝石が好きだからと、宝石に関する事を毎日毎日小出しにするように少しづつ聞いてきては、途中で興味無くなったようにそっぽを向いて、無視してくるそんな男の子だった。
その影響で、女子からはこんな印象を持たれていた。
「ほら、あの子感じ悪いよね!」
「そうそう!
何故か知らないけど、黒曜藍(こくようあい)ちゃんにメチャクチャ話しかけてるよね!」
「それもそうだけど、私にも藍ちゃんみたいに話しかけて来たんだよ!
『結衣ちゃんは、ファッションが好きぽいから聞いてみろよ!』とか、私困ってないのに言ってきてさ!」
「分かる分かる!
私も
『茉優さんは、料理好きだったよね!
今度、俺に料理教えて!』
とか言っておいて、それからあんまり話しかけてこないんだよね!」
「そうそれよ!
私に気があるのか?と思ったのに、他の子にも同じ事をしててなんかイヤになっちゃった!」
「「わかる!!」」
とか言っているのだが、裏では紙袋を被って集まる彼のファンクラブ会の会員だったりする。
まあ、それを知ってるのは私もそのファンクラブの会員で、そして、そのファンクラブを取り仕切っているのは、その嫌な男の子と言ってるその男の子のお姉さんの瑪瑙碧(めのうあおい)さんで、そして、私達が言ってる彼の名前は瑪瑙天巌(めのうてんがん)くんで、実は天巌くんは、自分の名前の漢字が難しくて自分の名前が嫌いだったり、碧さんの取り溜めた隠し撮りの写真を私たちに見せてくれたりするため、裏ファンクラブはしっかりとルールを守った活動をしてたりするのだが、その日の放課後のファンクラブの時に事件が起こった。
いつもの様に碧さんが写真を見せてくれたのだが、その写真がなんと天巌くんがあの巷で少し有名になってた怪物と戦うヒロイン、ドレティアの1人であると言う写真だった。
それも、何故か男性に人気のあるティアアゲートになる写真だった。
「あっ!コレは・・・見たね!あいちゃん!」
と言われたので、私はあえて
「もしかして、私だけに見せようとして・・・」
と答えると、碧さんは舌を出して、てへぺろの流れで
「あっ!バレた?」
と言ってきた。
それに対して私は、こういう事にした。
「もしかして、私にドレティアになれと!」
と、その瞬間、碧さんは手を叩いて
「その手があったか!」
と言ってきた。
その後、碧さんは私にとある透明な宝石の埋まったコンパクトを渡してきた。
「こ、コレは・・・なんですか?」
と聞くと、碧さんはその瞬間
〖ドレスチェンジ ジャスパー〗
と言うと、碧さんの周りを白いベールが囲い、次の瞬間、白いワンピースを着た緑色の髪の可愛らしい女の子に変わっており、それからどんどん緑色のレースが身を覆い、どんどんどんどんドレスになって行き、最後に碧さんは
〖ドレスアップ〗
と言って、変身を終えそこに居たのは、碧さんでは無く、ティアジャスパーだった。
「碧さんはもしかして・・・」
と私が言うと、碧さんは頷き、私に向かって
「私と一緒に、ティアアゲート・・・いや、天巌の手助けをしよう!」
と言ってきたのだ。
そして、それが私に取って人生を丸ごと変える出来事だとは、その時の私はまだ知らなかった。
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