異世界転生したけど、スキル『選択肢』がウザすぎる。
あるたいる
プロローグ
『正義』の逆は別『正義』だと、昔誰かに聞いた気がする。そして、同時にこうも思った。『正義』の反対が別の『正義』だと言うのならば、『悪』とはなんなのだろうかと。
昔は幾ら考えても答えなんて出なかったけれど、今なら少し答えがわかる。この世界にはきっと『正義』も『悪』も存在しない。あるのは最後に残るのは、『選択』と『結果』だけなのだ。
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『言葉は抜き身のナイフである』
我々はこの言葉の指す意味を、本当に理解しているのだろうか。理解出来ていないのであれば、ソレは間違いなく言葉を扱う存在に有るまじき怠惰であり、『罪』でもあるのだろう。
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※これから起こることは全てノンフィクションであり、諸君等の如何なる選択に我々は一切の責任を持たぬ事をここに記す。
______夢だ。そう、はっきりと分かってしまう位には、意識と体の輪郭が薄明でふわふわとしていて、ぼんやりしている。
手と身体はあるのに足は見当たらないし、おまけに顔も触感も匂いもしない。その癖して『立っている』感覚だけはあるものだから、認識してるものとの齟齬に頭が変に混乱する。まぁ、認識的に言えば頭も無いので、一体全体ナニが混乱しているのかは分からないが。
※以上の事に同意した者にのみ、この先に進む権利がある。
Q.同意しますか?
《YES》 《NO》
状況が理解出来ていない俺を置いてけぼりにしながら、目の前の巨大なモニターに次々と文字が浮かんできては、最後の問い(?)の様な物を最後に画面が止まる。
他に注視するべきものが存在し得ない部屋だからなのか、それとも俺の夢だからなのか、モニターから目が離せない。
それにしても『先』とはおかしな事を言うものだ。俺には、『先』なんて無いはずだ。
_________何故なら俺は、これから起こりうる全ての先を諦めたのだから。
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