6 カルマの清掃員・君守 影助
ーーレトロ調の執務室へと案内された
「さあさぁ、こっからはおベンキョーの時間だ」
ファミリーに加入したものの、右も左も分からないままの
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「まず、"
(ガーン・・・・・・! あれ、水性マーカーじゃないとだめなのにぃ‼︎)
しかしながら、ついさっき急死に一生を得たばかりの《はる》にとって、
「ここのロゴか何かですか・・・・・・?」
「ああ、"マルカ"の方のな。ちゃんと商標登録もしてある」
(◯、火、丸秘・・・・・・もしかして㊙︎⁈)
これって、なんだかすごく。
警察を
「オレたはこのロゴに、天下布武の意を込めた。」
「マルカ・・・・・・いや、"カルマファミリー"は、いずれ日本を手に入れるんだ」
室内のはずなのに、2人の間を風がさあっと通り抜けたような気がした。
ーーああ、日の丸か。
「『死刑及び、終身刑を含めた残虐刑の一
切を禁ずる』。
「たしか、私たちが小学生くらいのときに採択されたんでしたっけ。
高校入試でも出題されたなあ。懐かしいです」
「イカれてると思わねェ?」
食い気味に問われる。
なぜなら
(あれ? でも、そう思うようになったのって、いつからだったのかなあ)
漠然とした疑問。
「
を野放しにしたあげく、今じゃあ肩入れして
いる。」
ーー無期懲役でも、10年弱で仮釈放がなされる。
「言いてぇこと分かるか?
オレらはな、当然ですみてーな顔して世の
中に甘える、弱者ぶったクズが大嫌いだ。
だからこそカルマファミリーは、悪をも
って悪を制す。オソウジしてやんだよ」
ホワイトボードは、弱者とか、クズといった言葉によってぐちゃぐちゃに埋め尽くされていく。
かといってーー
「別に正義漢ぶりたいワケでもねぇがな。
オレたちのやることが、世間サマにどんな
影響を与えようがお好きにどうぞ、だ。
歪んで見えようが、狂って見えようが、一度決めたコトを死ぬまでやり通すーーそれだけだ。」
ガリ、とホワイトボードに流儀、と書くと、羽根ペンはたちまち壊れてしまった。
「おおい、
あ、と
「俺の、羽根ペンはどこだ・・・・・・。それもイタリア製のいいやつだ。」
「オレじゃありません、コイツがヤリましたー」
(あ、ありえない!)
「なっ、違っーー」
「
「今のはフェイントだ、かかったなあ?
「⁈ いや冤罪冤罪! 何かの間違いですよボス!」
必死に弁明する、
「2,8578円分、仕事でちゃあんと返してもらうぞ」
「
(死刑についてとか、終身刑についてとか、せっかくさっきまで格好よく話してたのに・・・・・・!)
それは、今の
「
陽(はる)の顔は、それこそタコのように赤くなってしまっていた。
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