第19話 リズが転生者で前世の奥さんだった



 この世界には魔法があるのでその魔法を使って病気を治せないかを研究をしている。


 皇宮の皇族以外は入れない書庫で色んな魔法書を読んで調べると、聖魔法使える者は治癒魔法で怪我や病気を治せると書いてある本を見つけた。


 それによると、聖魔法を使える人は魔力量が多い人ほど重い病気や怪我を治せて、切り落とした腕や足も元に戻せるらしい。


 だが俺なら鑑定の目で見てどんな魔法を使えるか分かるが、俺以外に鑑定魔法を使える人は知っている限りいないのだ。


 俺が全国民を調べるわけにもいかなくその後も破れかけている古代の今は誰も読めない文字で書かれている魔法書を見つけた。


 俺は言語翻訳スキルがあるので読んでみると、魔法には色があり、火は赤、水は水色、土は茶色、風は空色、聖魔法は青白、空間などは特殊なので書いてなかった。


 色を調べるには透明度の高い水晶で調べるらしい。


 陛下に会った時に水晶の事を聞き。


「陛下、透明度の高い水晶を手に入れたいのですが、何処で手に入るか分かりませんか」


「水晶か。何に使うのだ? 」


「まだわかりませんが、どんな魔法を使えるか分かるかも知れません」


「ほうー! 分かれば良いな。確か宝物庫にあるはずだ。何百年も放ってあるから使えるか分らんが」


 陛下の案内で宝物庫に行くと、剣やその他に鎧の武器、宝石、装飾品、その中に箱に入れた水晶が30個も積み上げられていた。


 箱を開けると宝石みたいに輝く透明な水晶が

入いって、余り綺麗なので驚いた。それも30個もあったのだ。


 陛下に聞いて。


「この水晶はいつからあるのですか?」

 

「昔に古代の遺跡から出たらしいが、いつの頃に見つかったか分からん」


 古代遺跡だと聞いて興味を持ち今もあるのか聞いて。


「その古代遺跡は今もあるのですか」


「何百年も前の事で誰も知らんのだ」


 古代遺跡から出たなら古代人が魔法を調べる為に此の水晶を使っていた可能性があると思い確かめる事にした。


 1個の水晶を持ち帰り魔法書に書いてあった通り、水晶に俺の魔力を流すと7色に光り、俺の使える魔法は7つなので7色に光ったのであろう。


 アヤノに魔力を流させると水色に光り、リンダは赤と水色に光り、火の魔法と水魔法を使える事が分かった。


 2人とも俺が鑑定の目で見た時と同じで此の水晶でその人が使える魔法が分かったのは歴史的な発見だったのだ。


 水晶が30個もあるので最初は20個を各地のギルドに貸して自分の使える魔法を知ってもらうことにした。


 目的は聖魔法を使える人を探す事だ。


 1カ月が過ぎたが聖魔法を使える人は見つからなかった。




 そんなある日にリズと離宮の庭でバラの花を見て回っていると、俺が石につまずいて転び半ズボンだったので膝をすりむき血が滲んでいた。


 

 リズが今度はハッキリした日本語で。


「痛いの、痛いの、飛んでいけー! 」


 日本語を使った事も驚いたがそれよりも血が滲んでいた所が青白い光に包まれて傷が瞬間に治ったのだ。


 俺は呆然としてリズを見つめていたのだ。


 しばらくして正気に戻り、リズが治癒魔法を使えるのではないかと思い鑑定の目で見てみると。


 名前 イブ・ハイネ

性別 女

年齢 14歳

称号 ハイネ公爵の長女 

レベル:50/100

魔力量 500(最大1,000)

統率力 50   威圧力 50 

武力  30(剣 20 軍事力10) 

体力  60  知性  70   

精神  60  指導力 70   

運   70  誠実  90

スキル 

聖魔法40


 想像以上にステータスの数字が高く、思った通り聖魔法が使えたのだ。


 鑑定の目で見た後にこんな身近なそれも俺の婚約者のリズが聖魔法を使えるのに驚き。


「リズは魔法を使えないと言っていたが聖魔法を使えるじゃないか」


 リズはキョトンとして。


「えっ? 私が聖魔法を使えるの?・・・・」


「今、俺の怪我を一瞬で治しただろう。間違いない聖魔法の治癒魔法だ。俺が鑑定の目で見たから本当だ」


 信じられないでいるリズに俺は自分の今まで知らせていなかった、ステータスを教え、前世は日本の医者で飛行機事故で死んで、気が付いたら此の世界に記憶を持ったまま生まれ変わっていた事を話したのだ。


 するとリズは突然、大声で泣きながら俺に抱き着いて。


「ワーン、ウッワーン・・・・会えたー!・・卓也―! ワーン・・・・・・」


 俺は前世の卓也と呼ばれて驚いいているとリズはもっと驚く事を告げたのだ。


「私は瞳よ、卓也あなたの奥さんよ。私もこの世界に記憶を持ったまま生まれ変わったのよ」


 俺はあり得ない事に言葉にならないで、ただイブ、いや、瞳を抱きしめながら、2人を此の世界に生まれ変わらせて巡り合わせてくれた、アマリア女神に感謝していたのである。


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