第8話 悪霊の声?
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「どんな噂って聞いた事ないのかい?
僕も良くは知らないのだけど、あのビルで昔、殺人があって
その恩霊がビルに棲んでいるって聞いたんだけど^_^・・・」
と、斉藤君は曖昧に話してくれた。
「僕、この町に来て、それ程経って無いので初めて聞いたよ。
あのビルに入ると何かヤバい事があるの?」
「あのビルは、呪われているんだよ。」
と、別の場所から声がした。
見ると、丸山君だ。
丸山君は僕に近づき、
「あのビルは、悪霊が居て、ビルに入ってくる人に取り憑くんだ! 三浦君もあのビルに行ったから死んだんだ!
君も狙われているよ。気をつけないといけないよ」
と、真剣に言ってくる。
「そんな事は、・・・。」
と、言葉を飲み込む僕だが、ここは強がるべきだ。
「そんな事は、迷信だよ。悪霊何て居ないよ。
雄一君は病気だったと、聞いたよ。
偶然だよ。ビルに行った日と重なっただけだよ。」
「だと、良いけど。君に何かあったら、悪霊の仕業だね」
と、丸山君は意地悪な言葉を残して自分の席に着いた。
……悪霊何って居ない!……と強く念じながら最期になるかも知れない、学校を生活を迎えた。
授業は事もなく進んでいく。
僕は生きている。
気になるのは、兄の事だ。
その時である、僕の耳元で囁く声が聞こえた
「お前、嘘を書いたな!」
と、言う声が確かに聴こえてた。
僕はの身体は、またもや氷結した。
それと同時に震えがきた。
止まらない震え。
声も出せない。
だが、心は冷静だった。
二度目なので慣れていたのか、落ち着いていた。
……嘘を書いたから、どうなんだ!嘘を書いたら悪霊に、殺される事は無いのか? やはりあのビルの壁に名前を書いたのがいけなかったのか?……
何故か僕は、恐怖よりも悪霊に対しての怒りが込み上げてきた。
……おい、悪霊。お前は何故 罪の無い者の命を狙う。
聞こえていたら、返事をしろ!……
と、僕は悪霊に向かって怒声を投げかけた。
もちろん、心の中でだ。
すると、悪霊の声がした
「お前、何を強がっているんだ。昨日はあれ程怖がっていたのに」
と、笑っている様に耳元で話してくる。
……今日の僕は、昨日の僕では無いぞ。……
と、最大の強がりで反撃した。もちろん心の中でだ。
「お前、俺に殺されても良いんだな!良い度胸だ殺してやるよ」
と、不気味な声がした。
……殺すなら殺せ!死んだらお前を見つけて呪ってやるぞ。
恨んでやるぞ……
と、もうヤケクソの僕の言葉。
だが、こんな悪霊に弱みを見せたくは無い。
その後、悪霊の声は聞こえてこない。
僕は不安に思ってはいたが、覚悟は出来ていた。
悪霊なんかに負けたくない。
たとえ、殺されても怯えて暮らすのは嫌だ!
覚悟が決まれば、怖い事など無い。
僕は悪霊と相対した。
だが、今日一日僕は生きている。
死んで無い。
兄も死んではいないみたいで、何の連絡も無い。
僕は兄に電話した。
兄の元気な声がした。
そして、次の日を迎えた。
父が居ない。
昨日、遅くなると連絡が入ったのだが、朝になっても
戻って来ない。
父に何かあったのか?
不安を抱えて僕は父を待っていた。
そして、・・・・
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