世界の果てで
@lokuom
第1話 異世界転移
まず初めに言っておきたいことがある、俺はこの世界が大嫌いだ。
え、いきなりこんな事言われても困るだって?
確かに、ならどうしてこうなったかを説明しよう。
それはとても晴れた金曜日のことだった。
しかし晴れているからと言ってなにか起きるはずもなく高校に行き
友達と遊びながら家に帰った。
その日は金曜日ということもあり夜更かしをしていた。
しかし夜更かしには準備が必要だ、夜は何かと小腹が空くし、喉も渇く
でも料理はめんどくさいし、かといって水を飲むのもなんか味気ない気がする。
せっかく明日は休みだし、コンビニに行ってお菓子やエナジードリンクなどを買って
ちょっとしたパーティーをしようと決めたので、財布と携帯を持ちドアを開けた所、、、、、そこは見知らぬ土地だった。
『え、、、、、、、、、あ』
ガチャンとドアの閉まる音がした。するとドアは消滅したのだ。
少しフリーズをし、、、
『はぁぁぁぁぁぁぁぁ、ふざけんなあああああドアが消えたんだけど』
とても大きな声が出てしまった。
仕方がないと思う、いきなり知らない土地にいるし、更にはドアもなくなるのだから。
3分ほど奇声を上げたりフリーズしたりを繰り返したら気付いたことがある。
周りにめっちゃ見られてた。
当たり前だ、いきなり知らない人が奇声を上げたり、止まったりをしたらそれは見られるわけだ。
周りに見られて恥ずかしい思いをしたせいか少し冷静になれた。
まず状況を確認することにした
所持品は財布と携帯のみ、充電は100%ある
財布の中身は3000円と少しの小銭しかない、タクシーを乗るにしたとしても心もとない
そもそもここが地球じゃ無さそうなので、タクシーがあるかも分からない。
周りを見てみると、明らかに日本じゃないことだけはわかる。
だって空の上にエレベーターがあるもん。車はタイヤがなく地面から浮いてるしね。
そんなことを考えていると女性に声をかけられた。
『お兄さんちょっといいかな?』
異世界転生あるあるの、困ってる転生者に声をかけて相棒的な枠の女性イベントが始まると思い、少しドキドキしながら振り返ると、、、、警察がいた。
『さっき住民から、いきなり騒いだり止まったりする変な人がいると通報と映像が送られてきたんだけど、お兄さんで間違いないよね?』
『、、、はい』
『ちょっと薬とかやってる可能性があるから一旦署まで来てもらうね。』
失礼なやつだ、いきなりラリってるやつ扱いだよ、確かに少し騒いだりしたがそこまでではないはずだ。
認めるのも癪なので少し困らせてやろうと、怒ってるアピールをすると、
『はぁ、、、、返事は』
『はい』
とても怖かった、喧嘩もしたことがない高校生相手に出していいオーラじゃなかった。
街の中央警察署にて
『まず名前となんであんな所で騒いでいたの?』
『名前は
これ以上答えられるわけがない、コンビニに行こうと家を出てドアを開けたら知らない街に出てました、なんて言った日には正気を疑われる。それこそ本当に薬をやっていると思われる。
そんなことを思いながら無言でいると、
『嘘ついてもわかるから正直に言いなさいよ』
と言われ怪しいやつを見るような目で見てきた。
そんなことを言われても困るんだが、しかし嘘をついてもわかるなんて言われたら試したくなったので、嘘をつくことにした。
『薬をやって頭がハイになってました』
『ほらやっぱりー』
おい、嘘がわかるんじゃないのかよ、てかやばい普通に犯罪者になるやん、何も考えず嘘をついた結果、自業自得だが焦っていると、
『マスター、その人間は嘘をついてます。』
円盤型の機械がいきなり出てきてそんな事を言った。
『おぉーー』
と驚いてるのもつかの間
『なんで嘘を付いたの?』
と詰められる。
『いやぁー嘘ついてもわかると言われたので気になってしまって』
『はぁーー君は少し強く言わないとわからないタイプだね、うん、次嘘ついたり、ふざけたりしたら普通に殴るから』
この人は頭がおかしいと思う、少し強くと言っているのに殴るとか言ってるし言葉が通じないようだ。
『ウキーウッキーウキー』
右の頬に何かが突っ切った、、、拳だ。
『次ふざけたら殴るって聞こえなかったかな?』
あ、これは本当に怒ってらっしゃる、これ以上ふざけると本当に殴られかねないし、横にいる機械のせいで嘘をつくこともできない、覚悟を決めて本当のことを言う事にした。
『家を出てドアを開けたら知らない土地にいて、更にドアもなくなりました。』
『あんたねぇ』
『マスターこの人間は嘘をついていません』
『え、そんなことがあり得るの?』
『嘘はついてはいません、表情や、心拍数ともに普通でした、しかし脳をいじられている場合はわかりません』
今の話を聞く感じこの世界は相当物騒なようだ、脳をいじるってなんだよ、アイヌ人かよ。
そんな事を考えていると声がかかった。
『君今から脳がいじられてないか検査するよ』
『嫌です』
こいつは何を言っているんだ、脳の検査て絶対痛いやん、てか痛くなくても嫌だよ、そんな事を考えていると、
『決定事項だから早く来る』
この女悪魔かよ、しかし逃げることもでき無さそうなので痛いのかだけ聞いてみることにした。
『痛いです?』
『痛いわけ無いじゃない、ただセンサーで脳をスキャンするだけなんだから』
この世界の技術は相当進んでいるらしい。
医務室に移動することになった。
結果だけ言うと脳をいじられた形跡はなかった。
『困ったわね、私だけで対処するレベルを超えてるわね』
『マスター、博士を呼ぶことを提案します。』
『そうね、博士に連絡を頼むわね。』
『了解しました』
話を聞く限りどんどんめんどくさいことになっている気がするのだが
『あなた、いやもうめんどくさいから名前で呼ぶけどユウ、少しの間ここで待機してもらうわね。』
馴れ馴れしいやつだな。しかし歯向かうと先ほど見た拳が飛んでくる可能性があるので今は大人しくうなずくことにする。
『はい』
異世界に来て早々にこんな目にあっているのは納得がいかない、もうこの世界が嫌いになりかけている。
日本に帰りたい、、、、
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