No.18 ひだまり自由ヶ丘

「お待たせ、鍵くん。」

「…は、はい。(はい?)」←緊張


-日曜日-

この日、鎖と鍵は陽射の心地好い待ち並木。通り抜けオシャレで可愛いカフェに行こう。約束をしたようだ。

2回目の電話でようやく繋がったらしい。

早速、待ち並木を歩こうと足を…

運び始めました。


「鍵くん、お外天気良くてよかったね。」


「あ、はい。」


「?鍵くん大丈夫…」


「あ、はい。」


駄目だ、高鳴っている。



side鍵

『淑やかに静まれ己よ。やべぇ俺自分が自分じゃいらんねぇ…。今日は、鎖の悩みを聞いてあげるんだ。 あの鎖が悩んでいるんだぞ。………俺しかいないだろう ! 懐は開けておけ、だ!』



side鎖

『今日は天気もいいし、小鳥さんも空を泳いでいるよ。パパとママにも、ひだまり自由ケ丘のカフェデザートクリームソーダ、一緒に行きたいなっ !

ねっ、セイントセイバーさん。』



+αセイントセイバーさん

『鎖。落ち着きなさい。彼が独り緊張に置かれていますよ、貴方はもう少し周りを見て空気を読みましょうね。』


なんだこの状況は。(笑)


鍵くんと鎖の初お出かけタイムに。

セイントセイバーさんまで心配しちゃって。

ついてきちゃいました。


(光の珠状態でポシェットに忍んでいる。)


さあ、勇気の1踏みだ …!

「あはは、うふふ。」

自由な解放感に陽当たり。

鎖は嬉しくて嬉しくて、舞い踊る。


「鍵くん、こっちだよーっ」


鍵の両手をふわりと握り。

こっちこっちと。

ひだまり自由ケ丘カフェに到着。

心臓の鼓動がヤバいのだが…。


「鎖ってほんっとうに……」


ゼェハァして鎖の気持ちの上がり様に

ついていくのに、いやいや大変。

鍵は思った。本当にこの子は、"エンジェルの様だ"…ありえねぇ。

こんな子…放っとけるワケないだろ !

なんとしても、引き出してやるからな。

鎖ーーーーー。

鎖と鍵は、円卓にフリードリンクを運び、デザートを添えた。

椅子に腰掛けるとお互い目が合って、なんだか照れた…。


「じゃあ鎖、本題に入ろうかーーー。」

「ーーーう、うん。」


互いに息を飲む。

どこまで心を開け合えるかだ。

先に口を開いたのは、鎖でした。


「私ね、実は………」

「………うん。」


「セイントセイバーのね、コレクションいーっぱい集めてるんだ ! それでね、それでね、セイントセイバーのね、尊ぶところはね、うんとね、」


「…。」


ガクリと項垂れた鍵。


「…鎖。悩んでるのか…それとも物本の趣味への歓喜か…?」


首を傾げクリームソーダを飲む鎖。


「?」


セイントセイバーさんは…


『これが人間世界の青春では有り得ますね。』


その時。

遠い視線をセイントセイバーは感じた。

(何者かの視線を感じますね。)

まさかの………!?


「良し。カメラはバッチリだ。」

「撮っちゃれ~!」

「アンタ達、ほんとやる事が執着心的よ…。」


まさかの、例の3人組現れる!?

これって、ストーキングでは!?

どうなっちゃうの…?






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