本題

俺が伝えたいことは想像力についてだ。

だがそれを具体的に伝えるには無理がある。なのでまず例から、抽象的にして伝えたいと思う。



『宇宙の外側はなにがあるんだろう。』

誰しもが子供の頃にこう考えたことがあるだろう。

それを考えるにはまず時間という概念から話していきたい。

宇宙は約137億年前に作られた。

地球は約48億年前にできた。

地球で最初の生物シアノバクテリアは約35億年前に生まれた…


この事実が正確だという証拠はないが、(誰も生きていないから。)

今までの人類が培ってきた知識などをもとに発見された俺達、人間(ホモ・サピエンス)にとっての一つの功績だ。

でも一つとても気になることがある。

宇宙が生まれたのは約137億年?

あれ?


この世には

10   デカ  da

10^2 ヘクト h

10^3 キロ  k

10^6 メガ  M

10^9 ギガ  G

10^12  テラ T

10^15 ペタ  P

10^18 エクサ E

10^21 ゼタ  Z

10^24 ヨタ  Y

(10^3=10の3乗=1000)

というSI接頭辞という大きさを表す単位がある。

また日本語では

京…

…那由他 

不可思議 

無量大数(一般的には10^68)

までも単位として認知されている。

そう考えてみると

137億って…

小さすぎないか?

1.38×10^10…

無量大数まで58乗分もある。

宇宙ができたのは実はまだ新しいのではないか。


ちなみに宇宙の体積は(4/3)π×{(3/2)×1026}^3≒(27/2)×10^78m^3

13.5×10^78立方メートルくらいと推測されているらしい。

ちなみに観測可能範囲内での話だが。

10^78…まあこれくらいの意味がわからない数のほうがもっともらしいだろう。

10億無量大数…とよんでいいのか?


宇宙ができたのがごく最近だとすると宇宙ができる前にはなにかが存在していたかもしれない。

しかし、今の宇宙の外側になにかあるかと考えたとき、そこにはなにもないと考えることができるだろう。

宇宙の外側を考えてみてほしい。

地球から太陽系、オールトの雲を抜け銀河の端を通り、アンドロメダ銀河を尻目に銀河団を抜け、宇宙の膨張速度を超えてその外側へ。

そこはどうなっているだろうか。

真っ白なのか、真っ黒なのか。

あるいはこの地球上、宇宙空間には存在しない色なのか。または光なんてそんな便利なものはないから感じることさえできないのか。


でもこの宇宙とその外側は、この世界はどこかの箱の中に閉じ込められているのでなければ無限であるだろう。

もしかしたらこの宇宙はどこかの俺達人間が確認することができないような大きな生物の実験装置の中かもしれないが。

時間という概念も人間が作り出したものなので間違っているかもしれない。

時間という概念や次元と言った概念もないのかもしれない。

ということは人間が考えることができないほど昔、いや、いまでも、未来にもこの世界には宇宙以外のなにかが存在しているかもしれない。


人間の考え方は基準から外れすぎると成り立たなくなっている。

0という数字だって、虚数iだって…決まりを超えて使用すると論理が破綻してしまう。


この世界にはある程度基準というものが勝手に人間の都合よくつけられているがどうだろうか。


次に、逆にこう考えたことはないだろうか。

『この世で一番小さいものはなんだろうか。』

なんでもこの世界には0という概念は存在できない。

何事も数学以外では-1か1のみでできている。

一応この世界で一番小さいのは原子をつくっている陽子、中性子を作るクオークと呼ばれる素粒子の一種だ。

このクオークの大きさは(10^-16)m以下と考えられている。

ちなみにSI接頭辞は

10^-1 デシ d

10^-2 センチ c

10^-3 ミリ m

10^-6 マイクロ μ

10^-9 ナノ n

10^-12 ピコ p

10^-15 フェムト f

10^-18 アト a

10^-21 ゼプト z

10^-24 ヨクト y

となっている。

日本では

糸…

…清浄

阿頼耶

阿摩羅あまら

涅槃寂静ねはんじゃくじょう

涅槃寂静ねはんじゃくじょうは10^-24

でヨクトと同じになっている。

ということはクオークは1/10フェムト となる。

それでもこの単位たちを聞いてしまうと0には全然近くないように思える。

ここでもうおわかりであろうが、物と物が接し、間が0センチメートルと言われていても、実際には原子同士が反発しているのであって、完璧に距離が0というわけではないのである。


こんな文だけでしか表せない、イメージを伝えられない小説だが、想像してみてほしい。

とてもとても小さい世界を。

自分の手を見て、細胞よりも小さく粒子、分子そして原子。

原子を想像すると中心に原子核があり、周りには最も完璧な球体と言われている電子が回っている。原子核の中を覗き、中性子と陽子の中を。

3つのクオークが存在している…


どうだろうか。そのクオークより小さなものを想像することはできるだろうか。

もっと小さいものはどうなっているのだろう。

クオークより小さいものは人間の力では確認することができない。

なぜなら光として認識している電子よりも遥かに小さい世界なのだから。

もしかしたらクオークの中には宇宙のようなものが広がっているかもしれない…


どうだろうか。このように確認する事ができない。考えることがほとんど不可能なことを想像するといろいろな謎が出てくる。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る